昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

特集女芸人の今

「笑いって関係性だ」と気づき“話し方講座”へ…異端芸人・鳥居みゆきがお笑いに目覚めた原点

鳥居みゆきさんインタビュー #1

2021/02/23

 今、女性芸人の世界が揺れている。女性芸人といえば、当たり前のように「ブス」「デブ」「非モテ」をいじられ、そこで強烈なインパクトを残すことが成功への足がかりとされてきた。

 しかし、持って生まれた容姿や未婚か既婚かどうかの社会属性などを「笑う」ことに対して、今世間は「NO」という意思表示をし始めている。「個人としての感覚」と「テレビが求めるもの」、そして「社会の流れ」。三つの評価軸の中に揉まれながら、女性芸人たちは新たな「面白さ」を探し始めている。

 登場は強烈だった。白いパジャマにくまのぬいぐるみ、見開いた目で唱えるネタはポップな狂気に満ち溢れ、たちまちテレビバラエティに引っ張りだことなった鳥居みゆき。

 しかしどの番組も彼女の芸人としての「取扱説明書」を見つけることはできず、いつしか活動のベクトルは単独ライブや演劇へと向かう。鳥居みゆきは何を求め芸人の世界に足を踏み入れたのか。今、鳥居みゆきの“居場所”とは。(全3回中の1回/2回目を読む)

鳥居みゆきさん

◆ ◆ ◆

――あ、マスク外していただいて大丈夫です。

鳥居 マスクしなきゃいけないのはわかってるけど、嫌いなんですよね。

――インタビューはそうですね、少しやりにくい。

鳥居 なんかすごいイライラしませんか。でも、私フルマラソンの練習してる時はマスクしてました。

――「東北・みやぎ復興マラソン2017」の時ですか?

鳥居 はい。真剣に走ってる姿とか、見られたくないじゃないですか。努力とかって見られたくない。私、努力見せるの嫌い。

ネットニュースだけをみて知った気になる人多いのでね

――先日ナイツさんのラジオに鳥居さんがゲストで出ていた時、ジェットコースターみたいにトークが展開されて、すごくおもしろかったです。特に「毎日生まれ変わる」っていう話。毎日生まれ変わってるから、毎日食べ物も人も新鮮に感じるし、毎日生まれ変わってるから、「新○○」みたいな“大元があるもの”に戸惑うと。なるほどな~と。

鳥居 ありがとうございます。木場がわからないのに新木場に行けないってやつですね。私ジェネリック医薬品も、最初に大元のちゃんとしたものをもらって確かめてからジェネリックもらう。

 

――順番を間違えちゃいけないと。

鳥居 いけないんです。元々を知らないと何もできないですからね。

――そういうのショートカットしようと思えばいくらでもできてしまう。すぐ知った気になれる世の中ですので。

鳥居 そう。ネットニュースだけをみて知った気になる人多いのでね。ウィキペディアだけを見て、とか。なのでそういうのは私はあまりしないです。文献とか本をちゃんと読んで。

――研究するのが好きですか?

鳥居 すごい好きです。もうちょっと頑張ってれば、私の方がSTAP細胞見つけられた可能性ある。

――(笑)。

鳥居 考えるのが好きなんですよ。自分の考えていることに飲み込まれるのが好きなんです。