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姉宛の年賀状を庭に埋めていた…鳥居みゆきが語る「コンプレックスとの折り合いのつけ方」

姉宛の年賀状を庭に埋めていた…鳥居みゆきが語る「コンプレックスとの折り合いのつけ方」

鳥居みゆきさんインタビュー #3

2021/02/23
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――落ちた時に書いたネタは面白いですか?

鳥居 そうですね。深みがあるというか、情念がこもってる。あとあれですね、芸人やるということを親にまだ報告してなくて。

――えっ。

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鳥居 「私お笑い芸人になるから」って言ってないんですよ。でも今更報告って聞きたいもんなのでしょうか。

――でも……ご両親も聞いてはこないわけですよね。芸人なのかい?って。

鳥居 そうなんですよ、聞いてこないんですよ。

姉宛の年賀状を庭に埋めた…幼少期のコンプレックス

――幸せな既読スルーがあるんですね、お互いに。

鳥居 そうね。なんか私の名前、すごく想いがあってつけたらしいんですよ。だからそれに背いちゃってないかなって思うと言いづらかった。

 私、姉がいて、姉は「ちはる」っていうんですけど、親が「いや、その時松山千春にハマってたから」って言ってて愕然としてましたね。それを思い出して、なんか悪かったなと思って。

 

――お姉ちゃんへのコンプレックスありますか?

鳥居 うん……姉とはずっとしゃべらなかったですよ。私がほんとに暗いのに、姉はすごく社交的で明るくて、色んな友だちがいっぱいいて。年賀状もすごいきてましたし。姉にきた年賀状を庭に埋めてましたもん。

 私一時期すごい太ったんですよ。すっごい太って、だけど姉はきれいなままで。もともとあったコンプレックスがそれでまたひどくなって。大人になって、私の方が稼ぐようになってやっと許せたんです。

――自分の方が勝てる何かを見つけたからですか?

鳥居 勉強は私の方ができたけど、それで相殺にはならなかったんですよね。収入だったんです、自分の中で。自分なりの相殺点を見つけることなんでしょうね。こことここでチャラ、みたいな。