――落ちた時に書いたネタは面白いですか?
鳥居 そうですね。深みがあるというか、情念がこもってる。あとあれですね、芸人やるということを親にまだ報告してなくて。
――えっ。
鳥居 「私お笑い芸人になるから」って言ってないんですよ。でも今更報告って聞きたいもんなのでしょうか。
――でも……ご両親も聞いてはこないわけですよね。芸人なのかい?って。
鳥居 そうなんですよ、聞いてこないんですよ。
姉宛の年賀状を庭に埋めた…幼少期のコンプレックス
――幸せな既読スルーがあるんですね、お互いに。
鳥居 そうね。なんか私の名前、すごく想いがあってつけたらしいんですよ。だからそれに背いちゃってないかなって思うと言いづらかった。
私、姉がいて、姉は「ちはる」っていうんですけど、親が「いや、その時松山千春にハマってたから」って言ってて愕然としてましたね。それを思い出して、なんか悪かったなと思って。
――お姉ちゃんへのコンプレックスありますか?
鳥居 うん……姉とはずっとしゃべらなかったですよ。私がほんとに暗いのに、姉はすごく社交的で明るくて、色んな友だちがいっぱいいて。年賀状もすごいきてましたし。姉にきた年賀状を庭に埋めてましたもん。
私一時期すごい太ったんですよ。すっごい太って、だけど姉はきれいなままで。もともとあったコンプレックスがそれでまたひどくなって。大人になって、私の方が稼ぐようになってやっと許せたんです。
――自分の方が勝てる何かを見つけたからですか?
鳥居 勉強は私の方ができたけど、それで相殺にはならなかったんですよね。収入だったんです、自分の中で。自分なりの相殺点を見つけることなんでしょうね。こことここでチャラ、みたいな。