1ページ目から読む
2/4ページ目

銀座の街中にそびえる2.5×2.5×4mのボックス群

中銀カプセルタワービル

■中銀カプセルタワービル
設計:黒川紀章
竣工:1972年
住所:東京都中央区銀座8-16-10
地上13階・地下1階

 銀座の街中にそびえる、鳥の巣箱が鈴なりになったような建物。ビジネス用セカンドハウスとして計画されたマンションで、エレベータシャフトとパイプスペースを含む2本の塔に140のボックスがボルト留めされている。

 1つ約2.5×2.5×4mのボックスはカプセルと呼ばれる部屋で、交換することを想定している。これは、ユニットを交換して新陳代謝できるという、メタボリズム思想の実践だ。

バス・トイレユニット。ここでも丸窓が用いられている
玄関側から窓を見る。左側にテープ・デッキなどのユニットがまとめられている
首都高を挟んで望む

 中には当初、ユニットバスやベッドのほか、折り畳み机、テレビ、オープンリールのテープ・デッキなどが組み込まれ、レトロフューチャー感満載。

ADVERTISEMENT

 ビルは幾度も建て替え話が持ち上がっては、保存運動もあってまとまらずに存続中。いつでも時代の先端を行く不思議建築だ。