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「死んでもAさんBさん諸々恨みます」18歳で自殺した元アイドル・月乃のあさんが残していた“遺書”公開《母親が悲痛告白》

「死んでもAさんBさん諸々恨みます」18歳で自殺した元アイドル・月乃のあさんが残していた“遺書”公開《母親が悲痛告白》

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イジメで「学校に行きたくない」と言うように

 小学校を卒業してからも芸能活動をしていきたいということだったので、芸能活動に寛容な私立中学を受験することにしたんですけど、私が再婚相手とすぐに別れてしまって母子家庭で金銭的な面もあって、特待生で入学できるならという条件でした。塾にも通ってとても頑張っていたのですが、一般で合格したものの特待生にはなれなかった。

 結果的に、公立中学に行ったんですけど、それがよくなかったのかもしれません。同級生から「お前受験するって言ったのになんでここに来とるんだ」って言われてイジメられるようになってしまったんです。イジメは相当辛かったと思います。

 人に見られる仕事ということもあって、メイクとかも頑張っていたんですけど、そのことで陰口を言われたこともあったそうです。中学1年生の頃はイジメにもなんとか耐えていたんですけど、どんどん激しくなってしまって、2、3年生の頃には教室に入れなくなってしまい、「学校に行きたくない」と言うようになりました。

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 結果的には、卒業後に当事者同士で和解したみたいで、その同級生たちはお葬式にも顔を出してくれました。

 

 当時は本当に辛かったようで精神的にも病んでしまった。だけど、アイドル活動だけはしっかりと続けていたんです。

 あの子が17歳だった時に、アイドルのライブで広島に遠征したことがあったんですけど、突然痙攣を起こして倒れてしまったことがあった。帰ってきてからちゃんと検査をしてみたら、“てんかんに伴う精神的な病気”だということが発覚しました。そこから安定剤などの薬を飲み始めたんです。

名古屋のコンセプトカフェ「X」で働くように

 のあは、シンガーソングライターの大森靖子さんにすごい憧れていて、カラオケに行くと絶対最初に歌うのは大森靖子さんってくらい。「ミスiD2018」では選考委員だった大森さんに会えて、すごい感動して泣いてしまったみたいです。その縁で、大森さんがプロデュースするアイドルグループ「ZOC」に入らないかというお話をいただいていたんですけど、すごく考えた上で「憧れの人は遠くから見てるのが良いから私は入っちゃダメだ」とお断りしたと聞きました。

月乃さんが憧れていたシンガーソングライターの大森靖子さん(ツイッターより)

 2018年の7月に、アイドルを辞めてから表立った活動はしていなくて、ピザ屋さんや焼き肉屋さんのバイトをしたり、介護の仕事をやったりと自分に何ができるかっていうのを探して色々チャレンジしていました。そんな時に声がかかったのが、亡くなる直前まで働いていた名古屋のコンセプトカフェ「X」だったんです。

「X」での売り上げはずっとトップだったと聞いています。すごくファン思いで、アイドルを始めた小学生の時からもらった手紙は全部残しているんですよ。ファンをかばって泣いて怒ることもあったそうです。媚びるとかじゃなくて、みんなに楽しんでほしいというスタンスで、1人ひとりのファンに対して、丁寧に接していました。