昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2021/03/05

リアル『俺の家の話』…家業を継ぐために引退し、覆面レスラーで復帰

――でも、現在もレスラーを続けていますよね?

ササダンゴ それが当時、DDTがAKB総選挙に倣って、上位メンバーだけが興行に出られる人気投票をやったんです。そしたら知らないうちにスーパー・ササダンゴ・マシンがエントリーされていて、しかも9位に入ってしまった。結果的に選抜メンバーによる興行に駆り出されたんです。それで久々に東京に行って、試合して…そこからはもう、ズルズルです(笑)。

©️文藝春秋

――なんだかいま放送されているドラマ『俺の家の話』に似ていますね。一度、家業を継ぐために引退したレスラーが、覆面レスラーとして復帰する。

ササダンゴ 似ているとは思います。でも、逆に言うとあれはあれでよくある話なんだろうなと。家業を継ぐためとか、家族の事情とかで、何かを諦めないといけないことは、多くの人に起こりうる出来事でもある。僕がたまたまプロレスラーだから、引退して復帰するというケースが劇的なように見えますけど、こういう経緯というのは実はすごく普遍的な出来事なんじゃないかと、あのドラマを見て思いましたね。

――そういう意味では、一度何かを諦めたり、そこからもう一度何かを始める決断をするのは非常に勇気がいることだと思います。

ササダンゴ 昔から「ずっと継続して、続けていればいつかいいことがある」みたいなことってよく言うじゃないですか。でも、僕はいろんなことを諦めて、辞めているんですよ。大学も途中で辞めて、DDTも途中で辞めて。それでもいろんな縁があって、また戻ってきてこうやってリングに立つことができている。「諦めなければ絶対に夢がかなう」と言いますけど、僕は「諦めちゃっても、夢はかなう時はかなう」と思います。そういう風に考えられるようになったのは、結構、大事なことだなって思いますね。

©️文藝春秋

――辞めるとか諦めることは、決してネガティブなことだけではないと。

ササダンゴ そうです。むしろ僕は諦めるとか、辞める決断ってすごく大事だと思うんですよ。辞める決断は、新しいことをはじめるのと同じくらい大切。辞めて飛び込んだ別の世界で得たものが、元の世界で花開くことだってある。結局、夢や目標って1回くらい諦めたって、かなう時はかなうんです。それは絶対に言えると思いますし、あまりそれをネガティブに捉える必要はないんだろうと思いますね。(#2へ続く)

写真=佐藤亘/文藝春秋

その他の写真はこちらよりご覧ください。

この記事の写真(20枚)

+全表示

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー