第一のキャラは“無垢な清純派キャラ”
1986年12月生まれ・34歳の石原さとみさんは、2002年のホリプロタレントスカウトキャラバン『ピュアガール2002』でグランプリ受賞。
翌年の2003年には菅原文太さん主演の映画『わたしのグランパ』で孫娘役を好演し、同作で日本アカデミー賞新人俳優賞やブルーリボン賞新人賞など、数々の映画賞を受賞しました。また2003年度下半期のNHK連続テレビ小説『てるてる家族』のヒロインに抜擢されています。
『わたしのグランパ』と『てるてる家族』の瑞々しい演技により、第一の“無垢な清純派キャラ”が出来上がっていったのは自然な流れだったことでしょう。
2005年には大河ドラマ『義経』(NHK)でもヒロイン・静御前役、野球×恋愛ドラマ『H2~君といた日々』(TBS系)でヒロイン・古賀春華役を演じ、“無垢な清純派キャラ”のパブリックイメージをより強固なものにしていくのです。
しかし、“無垢な清純派キャラ”に年齢の壁はつきもの。10代のうちは最強キャラとして成立しますが、20代前半の女優としてはそのキャラに限界が近づいてきます。ともすれば、無垢で清純というイメージが足枷になることもあるでしょう。
実際、20歳を過ぎてからもドラマ『花嫁とパパ』(2007年/フジテレビ系)、ドラマ『霊能力者 小田霧響子の嘘』(2010年/テレビ朝日系)などで主演しています。ただ、低迷期と言うほどではないものの、人気が頭打ちになっていた感もある数年間だったと記憶しています。
筆者が特に印象に残っているのが2010年に公開された映画『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』。
こちらはホリプロ50周年記念作品で、出演キャストをホリプロ所属タレントで固めていました。一番手の主人公を藤原竜也さん、二番手のヒロインを綾瀬はるかさん、そして三番手に名を連ねていたのが石原さとみさんだったんです。
実際に本作を観たことがある人ならわかると思いますが、ヒロイン役の綾瀬はるかさんがオイシイところを持っていき、石原さとみさんの役どころとはかなり扱いに差がついている印象でした。
第二のキャラは“天然風・小悪魔キャラ”
ですが、石原さとみさんは“無垢な清純派キャラ”という呪縛から、図らずも自身のプライベートの恋愛スタイルにより解き放たれることになるのです。