文は人なり、という昔の諺にならって言うなら、SNSは人なりとでも言うべきだろうか。インスタグラムで土屋太鳳が投稿する記事には、いつも彼女らしさが溢れている。

 本来なら誰もが知るように、インスタグラム投稿のメインは美しい写真なのだが、土屋太鳳のインスタにはいつも写真の後に丁寧な文章が綴られる。時には、写真がスクロールによって消えてしまってもまだ何画面も続くほどの長さで。短めの時にも、まるで端正に書かれた手紙のように礼儀正しい文体で。

土屋太鳳 ©AFLO

『 “大学8年生”土屋太鳳、卒業を報告』

 そのインスタグラムの3月15日の投稿で、土屋太鳳は大学を卒業したことを報告した。4年の留年の末、今年卒業が出来なければ除籍、というタイミングで注目が集まっていたこともあり、『 “大学8年生”土屋太鳳、卒業を報告』『もはや春の風物詩と化していた、土屋太鳳の「留年報道」を振り返る』『やっと卒業』そんな見出しが踊った。

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 だが、そうした見出しからこぼれ落ちる事実が2つある。今のデスク世代のおじさんが大学生だったころより、大学の単位の取得ははるかに厳密になっていること。そしてもう一つは、土屋太鳳が8年間通ったのが、日本女子体育大学体育学部運動科学科であることだ。

 日本女子体育大学は、通常すでに芸能界で活動している高校生が進学するような大学ではない。将来は保健体育の教師を目指したり、スポーツやダンスの指導者をめざす女子アスリートたちが進学する名門である。ペーパーテストだけではなく身体を動かす実技もあり、大学側も芸能人に来てもらう必要などまったくないため、単位に手心が加えられることもまずないだろう。

 だが、テレビドラマ初出演作の『龍馬伝』で坂本龍馬の姉の少女期を演じ、高校時代から芸能活動と勉学の両立をしてきた土屋太鳳は、日本女子体育大学の体育学部運動科学科で舞踊学を専攻することを選んだ。