そしてその日、家に帰ってこの話を娘にして、こうなだめた。
「でも大丈夫!オンエアはしないでくれって言ったから、ちゃんとカットしてくれるから」
すると娘は、私の肩口辺りを強目に引っ叩いてこう言った。
「なんでカットしてくれ、なんて言ったの! その話ウケるじゃない!」
私は再び思った。モンスターを育ててしまった、と。
「は? 本当にオンエアしてもいいのか? それで次の日から、バカにされたりするかもしれないよ?」
「そんなのはどうでもいいよ! ウケる話はカットしちゃダメだよ!」
そして娘はモンスターとしてさらなる成長を遂げる
娘から許可を得て、私はその場でスタッフに電話をかけた。
「カットしてくれって言った部分、もちろんオンエア上いらないならカットしてかまわないけど、オンエアしたいのに俺がカットしてくれって言ったから、カットしなきゃ、っていう考えは持たなくていいよ」
数週間後、そのくだりはオンエアされていた。
人づてに聞いたところによると、この話がオンエアされた後、私はネットで散々叩かれたらしい。やれ「上田はデリカシーがない!」とか、やれ「娘さんがかわいそうだ! これで娘さんがグレたらどうするつもりだ!」とか。俺がオンエアして欲しいと言ったわけじゃないんだけどなぁ。カットしちゃダメって言ったの、娘、いやモンスターなんだけどなあ。
その娘も、最近私が入っているお風呂に入ってくることはさすがになくなった。淋しいような、女性としては真っ当に成長をしているのかな、というちょっとホッとしたような複雑な心境だ。と、ちょうどこの文章を書いている時に、娘からLINEが来た。開いてみると、ひたすら変顔写真のオンパレード。やはり真っ当には成長していないようだ。
【続きを読む】相方からかけられた「終わったな」の一言…くりぃむ上田が尋常ではなくヘコんだ“世界一受けたい授業事件”とは