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千葉県唯一の「東京都交通局の駅」にはたくさんの路線が
ようやくたどり着いた千葉県は市川市の本八幡駅だが、地下鉄らしく地下にホームがあるのでなんの実感も湧いてこない。ここが新宿三丁目だと言われて起こされたらそう思い込んでしまうくらい、なんの変哲もない他の駅と同じような地下駅である。少しでも本八幡を実感しなければならぬと、階段を登って改札を抜ける。すると、これまたいかにも都営の地下鉄らしい無機質なほどシンプルな地下通路が左右にまっすぐ伸びている。
この通路がこれまた随分と長い。いったいどこに通じているのかと、案内板を見る。そこには、「総武線」「京成線」といった文字があった。つまりは、この通路の片方をまっすぐに行けば総武線、もう片方をまっすぐ行けば京成線と乗り換えることができるというわけだ。本八幡駅、都営新宿線の終着駅であると同時に、総武線や京成線の途中駅でもあった。
となると、本八幡は相当便利な駅なのではないか。それを実感するためには、とにもかくにも外に出てみなければならぬ。改札口のすぐ近くにある階段を登って地上に出ると……なんと頭上にどでかいタワーマンションがいくつもそびえていた。いやはや、本八幡、ナゾの終着駅どころかとんでもない大都会じゃないですか……。