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 交差点名は「本八幡駅前」という。ここを右に曲がれば総武線の本八幡駅、左に曲がれば京成線の京成八幡駅である。

 

 総武線方面は駅前にも大きな広場があって、駅の中にもシャポー本八幡という商業施設もあるような立派なターミナル。人通りも多く、さすがのJR総武線である。

 

 対して京成線の京成八幡駅は踏切が両サイドにあるような小さな駅で、クルマが乗り入れられるような広場も持たない。駅裏から伸びている商店街が味わい深そうだが、天下のJRと路地裏の私鉄の格差を見せつけられているような気がしてしまう(実はそんな京成八幡駅前には京成電鉄の本社があるというから、それはそれで驚きである)。

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 千葉街道を間に挟んで立派なロータリーを抱えるJR総武線の本八幡駅と、駅前の京成本社のビルと直結している小さな京成八幡駅。その両者を地下で結んでいるのが都営新宿線の終着駅。なんとも言えない三角関係だが、3路線が乗り入れているということは町としてはたいそう便利であることは間違いない。

 タワーマンションができているのも、東京方面への通勤が便利だからなのだろう。実際、銀行もひととおり揃っているし、どちらの駅の近くにも昔ながらの商店街があって、日常生活から飲んだり食ったりに事欠かない。一本路地に入れば昔ながらのスナック街もあったりして、東京の西側で言えば中央線沿線のような居心地の良さが感じられる。

 

なぜ本八幡はにぎやかなのか

 いったい、どうして本八幡はこんなににぎやかなのだろうか。本八幡出身の友人がいたことを思い出して聞いてみた。

「便利でしょ。京成に乗れば中山競馬場に行けるし、都営に乗ったら京王線に直通して東京競馬場だから」

 ただの競馬ファンである。

 これでは参考にもならないので、歴史に答えを求めることにしよう。そもそも、“八幡”という名がつく地名や駅名は八幡神社や八幡宮の類が近くにあることが由来であることがほとんどだ。きっと本八幡にも何かしらの由緒正しき“八幡”があるはずだ。