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1位「巨人の星」(原作・梶原一騎、作画・川崎のぼる、1966~1971)

1位「巨人の星」(原作・梶原一騎、作画・川崎のぼる、1966~1971)

 1位は“スポ根漫画”の代表作、「巨人の星」です。連載当時の巨人は、長嶋茂雄と王貞治のON砲を擁して、9連覇の真っ最中。主人公の少年・星飛雄馬が元巨人の選手だった父・一徹から厳しい野球の英才教育を受けながら成長していく物語です。後に、巨人の左のエースとして才能を開花させる飛雄馬は、花形満、左門豊作らライバルに対抗するため、大リーグボールなど次々に魔球を開発していきます。アニメも1968年から日本テレビ系で放映され大ヒット。全182話放送され、最高視聴率は36.7%を記録しました。

「少年マガジンを毎週お小遣いで買った思い出があります。星飛雄馬になったつもりで、友達に大リーグボールの真似をして投げていた」(男性・64)

「団塊の世代にはスポーツ漫画と言えば『巨人の星』しかない。戦後の少年たちに、スポーツ根性とプロ野球への夢、大リーグへの憧れを与えてくれた」(男性・68)

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「『大リーグボール養成ギプス』を自分で何とか作れないかと必死で考えたこともありました。とにかく夢中で読んでいました。しかし星飛雄馬より、花形満が好きでした。そして、星明子にも憧れていました」(女性・65)

「昭和32年生まれの私にとって、『土曜夜7時』は3日前からドキドキして待つような時間でした。ストーリーの展開はもちろん、この高揚感を共有しなければクラス仲間と顔を合わせられないし、なにより自分が納得して眠れない。まるで麻薬のようなスポ根漫画でした」(男性・63)

「このアニメを見て野球が好きになり、高校で春夏、甲子園に出場しました」(男性・61)

「壮大な物語が迎える最終話。最終巻だけ、親に頼んで買ってもらった。残していく人たちへの想い、ねじ切ってしまうような飛雄馬の決意。小学生ながら色々考え込んだものです」(男性・61)

「毎週、少年マガジンを買うのが楽しみでした。同時進行でアニメも放映されましたが、やはり週刊誌がよかったですね。原作者と作画者が別々で、当時はその役割がよく理解できませんでしたが、『巨人の星』が人気絶頂になったのは原作者の功績が大きい」(男性・67)

「大リーグボール2号を打たれた後からのストーリーの暗さに圧倒された」(男性・50)

「甲子園へ向かうホームでの星一徹の見送る姿。思い出すだけで落涙してしまう」(男性・65)

「野球への情熱に心打たれた。左手が駄目なら右手で投げて続編ができた時には嬉しかった」(男性・57)

 

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構成/矢野維之