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X子氏が「お金を払えば大丈夫だから」と説得

「倉科さんから恫喝されて本当に怖くて……。すると倉科さんが『次の面接の子が来るから移動するように』と言ったので、X子さんに付き添われて別のテーブルに移りました。

 X子さんは怒った倉科さんと泣き止まない私に焦ったようで、『私もサポートするから謝ろう』とか『ちゃんと年会費の12万円を払って、謝れば大丈夫だから』と声をかけてくれました。私もとにかくこの場から離れたい思いで、倉科さんの元へ行き『すいませんでした。お金を払います』と謝りました」

 その足でホテルの地下のATMで12万円を下ろし、付いてきたX子氏とY子氏に手渡してすぐに帰路についた。

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「お金を支払ってしまいましたし、これから倉科さんの下でパパ活をするなら彼に気に入られないといけないと思いました。それでLINEで《真剣にやるのでよろしくお願いします》と送ったんです」

 しかし、「また倉科さんに怒鳴られたらどうしよう」「講習で酷いことをされるかもしれない」「この先、逮捕されることがあるのではないか」という不安が次第に大きくなっていった。そこで友人に相談したところ、翌日、その友人がX子氏にLINEで、契約破棄と返金を求めるメッセージを送ってくれたのだという。

《精神面が崩れとても話したり外に出られる状況下ではなく、怯えておりクラブを辞退したいとのこでした》

《男性の方が一名いるとお聞きしました その方を怒らせてしまい罵声を浴びせられ、社会人としてなっていない自分が悪かったと言っていました》

《警察や弁護士の方を出すと言われ今後もそういうことがある可能性が高くと聞いて精神面が崩れ病院に行っております》

3月6日、C子さんの友人がX子氏に送ったLINEメッセージ

「X子さんからは《わかりました》と返信があり、3月9日にY子の名前で11万円が私の口座に振り込まれました。でも支払った額には1万円足りません。ですので3月14日にX子さんにその旨を伝えると《それは確かにおかしいので私から1万円返しますね》とLINE Payで1万円が送金されました」

 友人からは警察署へも通報した方がいいとアドバイスを受けた。

「すぐに神奈川県警に電話をしました。詳しく話を聞くからと言われ、3月11日に戸部警察署へ行きました。当日は強行犯係の刑事さんが担当についてくださったので、12万円を払わされたことを話し、録音テープを提出し、恐喝ではないかと訴えました。

 ですが、刑事さんから『現状では被害届を出すことは難しい』と言われてしまったんです。恫喝されているところや、お金を下ろしている姿などが防犯カメラに映っているはずですとも伝えたのですが、『確認をしておきます』と言われ、それ以降、警察からの連絡はありません」

 C子さんはいまだに面接で受けた恐怖を思い出すという。

「お金は返ってきましたが、倉科さんから恫喝された時は本当に怖くて、今でも思い出してしまいます。甘い話に乗ってしまった自分にも落ち度がありますが、あのやり方は酷すぎます。本当に怖かった……」

「捜査義務が発生するため有耶無耶にするケースも」

 アトム市川船橋法律事務所の高橋裕樹弁護士は、倉科氏のこれらの行為について「恐喝罪に当たる可能性がある」との見解を示した。

「女性に対して『失礼だ』などと怒りを示し、実際に年会費の12万円を支払わなければ、その場を去ることができない構図を作り出していることは、恐喝罪に当たる可能性があります。有罪の場合は10年以下の懲役です。また、これら一度受け取った金額を返金した場合でも、すでに犯罪が成立しているので返金は関係ありません。

 また、警察は告訴を受理してしまうと捜査義務が発生しますので、捜査しておきますなどといって有耶無耶にするというのはよくあるケースです。C子さんの相談も、事件性がないと判断されたというよりは、そういった事情から受理されなかった可能性が高い」

 これらの行為について事実確認のため、倉科氏やX子氏、Y子氏に接触を試みた。

 3月31日15時頃、まず倉科氏にLINEで電話をかけたが反応はなし。そこで交際クラブ斡旋契約やそれに伴って性的な講習を行ったか、超高級交際クラブ「P」は本当に存在するのか、C子さんへの脅迫行為などについて、質問をLINEで送った。

 すると3月31日15時44分に倉科氏から着信があったのだ。