最新の付録はなんと…「しゃべる目覚まし時計」に「プログラミング」!?
そして、最新の付録に目を向けると、かなりハイテク機能の付いたものになっている。キャラクターは引き続きドラえもんが強さを見せている。
「最近はこういった完全に完成品タイプの付録もあります。ドラえもんがおしゃべりするめざまし時計ですね。ただ、パーツにタッチするとドラえもんが話してくれる機能がついていて、例えば右手をさわると『顔を洗ったかな?』、あたまをさわると『キミって本当にすごいね』など、ドラえもんがアドバイスや応援をしてくれる。そういう意味でこちらも『読者が自分の手を動かす』という要素は生きています。アナログ時計なので長針・短針の区別はもちろん、時計の読み方も自然と学ぶことができます」
また、近年、児童学習雑誌で目立つのがプログラミングに関するものだ。幼少期からコンピュータへの理解が必須のものになりつつある現代だけに、付録にもその要素を取り入れている。
「ボタンを押して進む方向をプログラミングすると、ドラえもんがしゃべりながら指示の通りに動いていく付録です。命令は連続で14個まで覚えられ、自分で考え、組み上げた通りの道筋で進んでいく。これも論理的思考養成の助けになりますね。小学校で必修化されたプログラミング教育に各家庭でも親しむことができる付録です」
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いかがだったでしょうか? 50年間を振り返ってみると、まさに児童学習雑誌の歴史は「付録」とともにあったと言っても過言ではありません。よい付録をつけることで、学習への意欲も高まり、読者が雑誌を手に取る機会も増えるのでしょう。松井さんはこう言います。
「4月号の付録会議は半年前には行われます。組み立て付録は、緻密な設計図にあわせて紙や素材を選び、それぞれの部品を作成し、それを業者に依頼していきます。なので、企画から発売までは何カ月もかかる。だからこそ、企画を考える編集部員も手が抜けないんです」
時代とともに進化を続けてきた付録たち――。時には童心に返ってそんなところに目を向けてみてはいかがでしょうか?
撮影=文藝春秋/平松市聖
※「小学一年生」編集部では、子どもたちの写真を送るとそれがオリジナルのアルバムになって届く通販サービス『入学おめでとう!! 限定メモリアルメッセージえほん』も大反響とのこと。