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ツイッターで女の子を募集する「ネットスカウト」とは?

「生活はどうしているんですか?」

「以前吉原とか川崎に紹介した女の子の売り上げから、僕にも何パーセントか入ってくるんです。その額が月にまだ100万円ぐらいあるので、何とかなるんです。だけどこのまま何にもしないでいて、女の子が辞めてしまったら、ゼロになるわけですから、何か仕事をしないとまずいですよね。八木澤さんみたいにライターとかできないですかね」

話を聞いた高級ソープで働いていた桃子 ©八木澤高明

 昔の仕事によって、生活を続けている龍雄だが、スカウトの中にはコロナ禍であっても、うまく稼いでいる者もいるという。

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「ツイッターとかで女の子を募集するネットスカウトというのがいるんですよ。直接会うことはしないで、写メを送ってもらって店に紹介するんです。若いスカウトがやっているんですけど、僕にはできないですね。写メだって加工されていたりするんで、店とトラブルにもなるんです。信用が大事だと思うんですよね。スカウト業界が変化していることも、やる気を失っている原因のひとつですね」

 1時間ほど龍雄と話をして、後日ソープ嬢と3人で会う約束をして別れた。

「コロナで初めてお客さんがゼロに」

 私がインタビューの場所として指定されたのは新宿の喫茶店だった。小柄で色白の女性がせわしなくスマホをいじりながら龍雄と並んで座っていた。挨拶を交わすと早速インタビューをはじめた。

 彼女の名前はルナ(27、仮名)、吉原で働いて7年になるという。まずは昨年からの仕事の状況について尋ねた。

©八木澤高明

「これまで、お客さんがつかなかったことはなかったんですけど、コロナで初めて、お客さんがゼロという日がありました。コロナ前は1日出れば、4本から5本はついたんですけど、今では1本という日も珍しくありません」

 彼女が働いている店は、120分で2万5000円、サービス料が4万円、指名をすると4万円で、最低でも6万5000円の料金がかかる。コロナ前、月の収入は200万円ほどになったが、今では100万円にいけばいいという。単純に売り上げは半分になった。