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「ホストに月80万円は使ってる」吉原勤務のルナ(27)がスマホを置いて真剣に語った“将来の展望”とコロナ

日本色街彷徨 東京・吉原 #2

2021/06/05
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収入は減ったけど「ホストクラブに月80万円は使ってる」

 店の他の女性にはどのような影響が出ているのだろうか。

「店には30人ぐらい在籍しているんですけど、めちゃくちゃ入れ替わりが激しいんです。毎月4人ぐらい辞めていると思う。他の店に移ったり、昼の仕事をしているみたい。新規の人もキャバ嬢やってた人とか、昼職の人とかも入ってくるんですけど、稼げないからすぐに辞めちゃうんです」

 ルナは収入が減ったものの、店を移ることや転職することもなく、ソープランドで働き続けている。

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「コロナが流行りだしてから、新規のお客さんはほとんどいないんですけど、まだ6人ぐらい指名してくれるお客さんがいるので、その人たちのおかげで何とかやっていけているんです。だけどこのままの状況が続いていけば、店を変えることも考えないといけないですね」

静まりかえった吉原の街 (羽田さん撮影)

 収入が減ったことにより、生活に何か支障は出ているのだろうか。

「特にないですね。コロナが収まれば、きっとお客さんは帰ってきてくれると思うし、それまでの辛抱だと思います。特に不安だからといって貯金とかもしてないです」

「お金は何に使っているんですか?」

「美容院や買い物で月に10万円ぐらい使って、残ったお金はほとんどホストクラブに使っています。月に70万円から80万円は使っていると思います」

 これまでに何人もの風俗嬢を取材してきたが、ホストクラブに通う女性は少なくない。彼女にとってホストクラブの魅力とは何なのか?

「ワイワイ飲めて楽しいことですかね。週の半分は行きます。コロナ前はほぼ毎日行っていたので、コロナで困ったのは、ホストクラブに行く回数が減ったことぐらいですかね」

「1回にいくらぐらい使うんですか?」

「少ない時で4万円ぐらい、多い時では300万円ぐらい使いました」

 思わぬ額に驚いた。収入は減ってもホストクラブ通いはやめられないようだった。しかも店はいつも混んでいるという。

 彼女はこのコロナ禍であっても、将来に備えておこうという思いもなく、ある意味マイペースなのであった。将来へはどんな展望を抱いているのだろうか。