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「ホテルに着いたら『お前、全部証拠はあるぞ』と…」大阪・泉の広場で会った男性が警察だった話〈体を売った女性61人逮捕〉

「日本色街彷徨」著者・八木澤高明氏を「文春オンラインTV」が直撃!#2

2021/06/19
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ホストクラブのためにアプリで月1人2人…

――みどりさんが「泉の広場」に立たなくなったのには、お子さんが生まれたこともあるそうですね。

八木澤 そうなんです。一番の理由は子どもができたからです。彼女の場合、男性を相手にする時にコンドームを付けないで、ちょっとお金を多めに取っていた。なので、誰が父親か分からない子どもが3人居ると。7年前から始めて、子どもができる度に広場から一時的に離れていた。

広場への階段 ©八木澤高明

――子どもたちとは一緒に住んでいるんですか?

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八木澤 今は一緒に住んでいません。3人のうち一番上の子どもは実家で、両親の養子になっている。あと2人は施設に入っているということです。だから結局、彼女は今1人で暮らしているんです。

――育児放棄とみなされたのでしょうか?

八木澤 そういうことです。それで養護施設に保護されたんです。

――現在お仕事はされているんですか。

八木澤 今は仕事はしてないです。基本は生活保護で、彼女自身はそこから抜け出したい気持ちもある。そのために、取材当時も介護施設で体験のようなことを週3でやっていました。それをこなしながら、月1でお子さんに会いに行っている。いずれ連れて帰りたいと話していました。

©八木澤高明

 だけど、生活保護のお金だけではホストクラブなどに行けないので、アプリを使って月に1人2人、相手にしているそうです。それも最近はすごく競争が激しくて、お客さんを見つけるのが大変らしい。

――切ないですね。

八木澤 そうなんですよね。お金をもう少しちゃんとつかえないのかと思ってしまいます。彼女自身も、必死にもがいているんだと思うんです。だから気づいてほしい。彼女自身が気づかないと、いくら外から言ったところで変わらない。頑張ってほしいと心から思います。携帯に子どもたちの写真が入っていて、見せてもらったんですけど、とてもかわいいお子さんで……いつの日か一緒に暮らしてほしいです。