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 ちょっと前は都民ファーストが小池旋風で推した俺たちの石川雅己さんが千代田区長だったものの、例のタワマン事業協力者住戸問題で嫌疑をかけられ百条委員会マターに。追って就任した千代田区長・樋口「警視総監の息子」高顕さんを推すにあたり、自民党都連がこれへの支持を巡ってドン・内田茂さんの女婿内田直之さんが謀反。大分裂するぐらい地盤が緩いのも記憶に新しいことです。内田直之さん、どのツラ下げて自民党公認で都議選に出馬しているの?

 そんな小池百合子さん介入の地である東京1区では、民主党代表としては存在感の極めて薄かった海江田万里さんが出馬し、よりによって与謝野馨さん引退後の基盤を引き継いだ山田美樹さんに2012年衆院選で負けて比例復活するという屈辱を味わいました。次の2017年選挙では小選挙区当選して雪辱を果たしましたが、ここに山田美樹国替えからの小池百合子降臨でもあろうものなら、比例復活もままならず海江田万里さんは吹き飛ぶこと必至でしょう。年齢を考えてもそのまま後進に道を譲って引退もちらつく展開になっています。

◆練馬区民のための練馬区の選挙区・東京9区

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 東京23区内で唯一近郊型(都市と農村の特性両方を持つ)選挙区という練馬区一部が区域の東京9区。次々回衆議院選挙10増10減後も練馬区であり続ける、練馬区民による練馬区民のための練馬区の選挙区です。練馬区には約74万人が住んでいて、都内随一のキャベツ、トマトを産出して地域付加価値に寄与しています。古来、自民党公認でガッツ石松が立候補してしまったという黒歴史が練馬区民の脳裏に刻まれておるのがトリビアです。

 なにぶん今回は派手に事件を起こした元自民党・菅原一秀さんが前職として無所属出馬を予定しているらしく、ここに前回参議院選挙東京選挙区では2万8000票あまり足りなくて落選した立憲・山岸一生さんが出馬を予定して、もう何だか勝ったような雰囲気で浮かれているというムカつく選挙区に小池百合子さん降臨でゴチャゴチャになる展開が期待されます。

 いやー、立憲・山岸一生さん、もうこれは楽勝だろと思ってたところに隕石落下のように小池百合子さんが来てトリプルスコアで負けて惜敗率下がって比例復活も大変という図式になったりすると面白いんですけどね。菅原一秀さんは仮に出てもたいした票は取らなさそうなので、東京比例票のことを考えると小池百合子出馬効果がもっとも高くなるのは東京9区と見られます。小池百合子さんが出るだけで議席1個だけでなく東京都比例の椅子も2つ3つもらえるという美味しい展開に。

◆豊島区の過半と練馬区、新宿区、中野区の一部を寄せ集め・東京10区

 俺たちの女帝・小池百合子が小泉郵政解散で寝返った小林興起さんへの「刺客」として国替えして以来の聖地となっている東京10区。豊島区の過半に練馬区、新宿区、中野区のあまりを寄せ集めた、比較的左翼・革新勢力が強いはずの地盤です。次々回10増10減ではほぼ練馬区で再編されるか、練馬区と中野区の面白プレイスが合体した選挙区になるかが注目される選挙区であります。