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2021/07/02

 もしも小林興起さんへの刺客に杉本彩さんが起用されていたら、いまごろ東京都知事は杉本彩さんになっていたかもしれないわけで、それを考えると運命というものは怖ろしいと思わずにはいられません。都知事選出馬で補欠選挙に勝利したのは、みんな大好き若狭勝さん。その後、「希望の党」の人身御供で夜空に輝く星となり、代わりに自民党比例区から転身した鈴木隼人さんが勝って2選という流れです。

 3選を狙う鈴木隼人さんは経産省出身の官僚派ということを考えると本来なら地盤固めのためにも温存を考えたいところ、小池百合子領ど真ん中であることも考えると鈴木さんを国替えで9区かどっかに移ってもらい、どうせ10増10減でゴチャゴチャになるから我慢してよという流れになるのでしょうか。東京も次の次は25選挙区から30選挙区に、さらにその次はさらに3議席ぐらい増えて33議席になって区割りし直される運命にありますので、どこから出ても勝手に国替えになってしまうんですよ。地盤とか気にしなくていいんじゃないですかね、しらないけど。

 ちなみに小池百合子さんの都知事支持率は、東京都全域で練馬区がもっとも高く80%台半ば、次いで豊島区も8割ちょいになっています。ただ、そんな小池さんをかつて「大年増の厚化粧」と批判した石原慎太郎さんも都知事時代に90%近い空前の知事支持率を出したのも豊島区や練馬区なので、単に長いものに巻かれたいだけという噂もあります。

どこから出てもおそらく小池百合子圧勝

 このように、おそらく東京都選挙区ではどこで出てもおそらく小池百合子圧勝で、これだけ都政を滅茶苦茶にしていたとしても人気があるとはこういうことだという選挙の侘び寂びを感じさせる事例になっているのですが、やはり自民党総裁にでもなって、比例リストに入らず小選挙区一本で「不退転の覚悟で国政復帰するのよ、オホホホ」とか言われると東京都民はコロッとやられるのは間違いありません。怖しい。ああ怖しい。何より、小選挙区で絶対勝つので地方で応援演説やりまくれば、自民党はかなりの負けを現段階で予測しているところを一気にひっくり返せる算段になります。

 何より、次の次の選挙では10増10減で東京選挙区は25区から30区に、地方は10減と大幅な地殻変動があるだけでなく、さらに次の国勢調査がいまの人口推計のままでいけばさらに8増8減から13増13減まであり得るという、人口集中の都市型選挙と同時に地方の過疎化が進んでしまうことになります。自民党に限らず、都市型選挙、ネット選挙への戦術組み換えは必須であるところ、いままでのテレビ主導の選挙対策では駄目になっていくことは間違いありません。ネット選挙全盛の時代が来るとも言われますが、これからの都市型選挙はむしろ街頭演説や商店街練り歩きといった定番に加えて選挙期間以外にどれだけ選挙民にアピールできたかが勝負になってくるでしょう。

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