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小室さんに求められているのは「感情的回復」

 なぜなら、小室さんに求められているのは「感情的回復」だからです。「感情的回復」とは「お前のことを嫌いだ」というような感情的なもつれに対して、その嫌われている感情を回復する作業です。そのためには文書ではなく直接会って話すことが大切になります。

 仮に誰かと喧嘩をした際に文書だけで謝られるのと、直接会って話すことでだんだんと打ち解けていくのとでは、相手の「許してやろう」という感情が生まれてくる度合いが違います。繰り返し繰り返しコミュニケーションを取り続けることが、感情的回復の基本です。

 裁判だったら文書で正当性を主張するわけですが、多くの人に説明するという「公共コミュニケーション」の場合、文書だけの説明は感情の回復に対してとても効力が弱い。だからこそ、大勢の人に説明や謝罪をする手法として記者会見が繰り返し行われてきているのです。小室さんも国民との間にある感情のもつれを回復するのには、まずは記者会見を開くこと、そして会見を起点にその後のインタビューに応じることが必要になってきます。

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小室圭さんと眞子さま©JMPA

 28ページの文書から推察するに、小室さんは自分たちが間違っていないことを主張することで、感情的回復が図られると思っているのかもしれません。しかし、論理だけで戦っても、感情的回復は実現できないのです。長い文書を書くよりも、何度も挨拶に行くことの方が、シンプルで強力なコミュニケーションの手段になります。

 小室さんは、口頭での説明を避けてきたことで、皇室をはじめ多くの国民に心配をかけ、心を「傷つけていること」を理解し、その回復に努めなければなりません。

会見前を開くために最初にして最大のハードル

 こういったコミュニケーションを実現するために、まずは小室さんが、論理的回復ではなく感情的回復に努めるのだという「意識改革」を会見の前に行う、この下準備が何よりも重要です。しかし、小室さんがそのような態度でコミュニケーションを図りたいと思ったとしても、狙い通りの会見を開くためにはいくつかのハードルがあります。

学生の頃に知り合ったお二人も今年は30歳に。小室圭さんは自ら述べた「内親王様をお迎えすることは、非常に責任が重い」という言葉のとおり、説明が求められている ©JMPA

 まず、最初にして最大のハードルが直接的な関係者である皇室側と事前にしっかりとコミュニケーションをとることです。当たり前のことかもしれませんが、このコミュニケーションがしっかりととれないのであれば、ご結婚に向けて前に進むために会見を開くことができません。皇室側から「会見を開いて欲しくない」と言われれば、それを押し切って会見を開くのは極めて難しくなるからです。また、仮に感情の回復を目指して会見を開くことに合意が取れたとしても、宮内庁などと連携が取れなければ厳しい結果となるでしょう。

 例えば、小室さんがアメリカから帰国するとなれば、メディアも空港に駆け付けるでしょう。そして、その場で小室さんが独断で会見を開いてしまう、これは最悪のパターンです。