昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2021/07/08

genre : ニュース, 社会

集合写真の端っこに、“ターゲット”にされた美咲さんと児童が

「体育の授業の時に帽子を忘れただけで授業に参加させてもらえなかった話も聞きましたし、標的にされると、無視される、挙手しても指名されない、配られてもいないプリントを出せ、出せと迫られていたようです」(父親)

 集合写真を撮る時には、標的にされた児童は端に追いやられていたという話も聞いた。父親が写真を見ると、昨年秋の運動会でも年末の学級集会でも、美咲さんと特定の児童が端に写っていた。

「日常的に標的にされていた児童は複数いて、一番酷かったのが美咲と、もう1人の児童だったようです。しかし、まだ明らかになっていないことが多くあるように思えます」(父親)

 学校側は、さらにこうして次々と出て来た話をどこまで確認できるのか。

「(学校として)N教諭の異動は人事上不可能」

 両親は3月22日に送った内容証明郵便でN教諭の処分を求めていた。

 3月31日の学校側の回答では、教員の人事・懲罰権は市の教育委員会が持っているため「(学校として)N教諭の異動は人事上不可能」と答え、「担任としての適性に関して問題があると判断し、次年度学級担任から外す判断を下しました」と書かれた。

 しかし担任から外すものの、学校は新年度にN教諭を外国語活動の担当と個別支援学級のサポート役に就けていた。両親が抗議すると、5月31日の回答書では「授業を担当させず、児童の前に立たせない職員室での業務に従事させています」と回答した。6月下旬になると、校長は両親に電話で「今は毎日、教育委員会に行っています」と答えた。

2回目の5月31日付の学校の回答書(N教諭の処分が進まないことを示す部分)

 父親はこう話す。

「自分の娘が被害に遭って、こうしたことが数多く起きていることを考えました。しかし法律も制度も、子供たちを守るのではなく、教師を守るようにできていることを痛感しました」

 校長は保護者会をもう1回開くことを約束したが、日程は決まっていない。

 6月26日、両親は校長、教育委員会の指導主事らと面会した。「いじめ」「虐待」を認める謝罪文の提出については保留する一方で、「教育委員会がゼロから調査する」と伝えられた。

 M小学校の校長にこれまでの調査や認識を聞くとこう回答した。

「(N教諭の行為は)いわゆるいじやめ虐待に相当する可能性があったと認識しております。今後、教育委員会が入った児童・保護者・職員へのアンケートや聞き取りによる調査を予定しており、これまでに保護者の方からいただいた話も踏まえて事実関係を確認し、対応してまいります」

※美咲さんの両親の要望により、記事中の一部記述と画像を変更しました(2021/7/10 14:24)。

この記事の写真(4枚)

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー