文章術をテーマにした本は無数にあり、名著も多い。だがそれゆえに、いざ文章力を身に付けようとするとき、どれを選ぶか迷う人は少なくないだろう。ならば、そんな読者に代わってベストセラー・ロングセラーとなっている文章術の書籍100冊を精読し、作家やジャーナリストら一流の書き手たちが大事にしている共通のノウハウを抽出してランキング化しようではないか――。こうしてまとめられた本書が大ヒット。
「約30年のキャリアをもつ現役ライターの2人が、1冊ごとに真摯に『格闘』し作りあげました」(編集担当者の宮本沙織さん)
ランキングには、《「わかりやすい言葉」を選ぶ》《接続詞を「正しく」使う》などの即実践できるもの、《語彙力をつけろ、辞書を引け》等の、文章を書くにあたっての準備・心構えが計40項目並ぶ。第1位は《文章はシンプルに》。100冊中53冊がこの旨の重要性を記しているのだそう。
「文章の初心者だけでなくベテランの人にとっても、開けば新たな発見があるはずです。業界の方の評判も上々なのは、その証拠のひとつではないかと。文章力の向上にゴールはないですからね」(宮本さん)
巻末に掲載された100冊全タイトルのリストも好評だ。
「重要な点は原文を引用しています。惹かれる一文があったら、ぜひ原典も読んでほしいです」(宮本さん)
2021年1月発売。初版6000部。現在8刷11万5000部(電子含む)