文春オンライン
「あんたらのやってるのは、プロレスじゃねえんだよ!」 虚像だらけの“旅館破壊事件”で若き武藤敬司が前田日明に突き付けた「たった1つのリアル」

「あんたらのやってるのは、プロレスじゃねえんだよ!」 虚像だらけの“旅館破壊事件”で若き武藤敬司が前田日明に突き付けた「たった1つのリアル」

新日本プロレス「熊本・旅館破壊事件」の真実#3

2021/07/11
note

若手選手が全裸になった

〇「若手選手が全裸になっていた。旅館の前の道路で飲み出した」(武藤ほか多数)

「みんな上半身は脱いでいたんじゃないですかね。あのときは冬でしたけど、みなさんTシャツか浴衣だった記憶がありますので、暴れたらそうなるんじゃないでしょうか。下はどうだったか…全裸だったということはなかったと思います。旅館の前で飲んでいたというのは記憶にないですね」(健児さん)

新日本で頭角を現していた武藤は「次代のエース」と目されていた

猪木は先に帰った?

〇「猪木さんは一気飲み競争に勝って、先に部屋に帰った」(前田)

ADVERTISEMENT

「猪木さんは最後までいました。大広間の掃除をある程度、手伝ってくれたような記憶があります」(健児さん)

最後まで掃除をしていたのは自分だった(藤波)

〇「最後、被害状況を確認し旅館の掃除をしていたのは藤波辰爾だった」(藤波本人)

「ちょっと記憶にないですねえ」(里美さん)

飛び降り騒動があった

〇「5階でドン荒川と藤原が互いに“飛び降り”を強要する騒ぎになった」(越中)

「分からないです」(健児さん)

 この旅館は大きな階段状の形になっているため、たとえ5階から飛び降りても3階の屋根まで2メートルほど落下するだけで、命を落とすことはなかっただろう。ちなみに5階は4部屋しかなく、当日は格上の猪木、坂口らに窓際の部屋が割り当てられていたから、藤原や荒川がその部屋に入れたかどうかも疑問である。

当時の新日本を率いたトップの猪木と飲み会を企画した坂口征二

大きな壺を前田が持ち出して壊した

〇「旅館のロビーに伊万里焼かなにかの大きな壺があり、その壺を前田が“ゲーム”と称して持ち出して壊した」(古舘)

「壺は確かにフロントにありましたね。インテリアの象牙なんかも飾ってありました。でも、壊されてませんよ。無事でした」(里美さん)

猪木が「海で泳ごうと思った」と言っていた

〇「翌朝、早朝に大風呂に入っていると猪木が入ってきて『海で泳ごうと思ったが冷たすぎてやめた』と言った」(田中秀和リングアナ)

「風呂は24時間入れる状態でしたし、壊されてもいなかったので、多分そうだったんでしょうね。大広間の片付けもありましたし、何人かの選手がその後、市内のほうに出ていってしまったもんだから、私は鍵もかけられず、朝まで起きていました」(健児さん)

関連記事