——勝手にドラマを作られてしまったみたいな。ミスマガジンの最終選考で田原俊彦の娘であることがバレてしまいましたが、あれはどういう経路で漏れたのかわかりますか?
田原 わからないんです。朝起きたら、めっちゃフィーバーしていて「エーッ、なんかバレてるじゃん」と思って。スタッフさんに確認してもどうしてバレてしまったのか誰も分からず。メディアの追跡力ってすごいなと思いました……(笑)。
——それに対して怒りは湧きましたか。
田原 「まあいいっか……」みたいな(笑)。結構、マイペースなところがあるので。
——お父様のことを聞かれるたびにプロフィールを書いたマスクを着けるパフォーマンスをしていましたけど、違和感を抱いたりは。
田原 あれも当時の周りの大人に言われるがままやっていたんです。どこをどうすればオチがつくのかわからずに、とりあえず「お父さん」「パパ」って言われたらマスクをしなきゃと、ロボットみたいにやってました。ほんと、なにやってたんだろうって(笑)。
さすがに、違和感しかなくて「父のことを聞かれているんだから、話せばよくない?」と思うようになったんですよ。
芸名のことも含めて、父にはなにも言ってない
——大学卒業前に芸名を本名の田原可南子に変えた背景には、そうした違和感があったと。
田原 大学では学業に集中していたんですけど、やっぱり就職せずに改めて芸能界で頑張っていこうと覚悟を決めて。その決意表明というか、覚悟を決めるためにも本名でやっていこうって。
それと、父のことはどうしたって求められることなので、そこを変に避ける必要もないかなと。だって親子だし、父についても話していくよっていう気持ちも込めて、本名にするということを事務所に伝えました。
——お父様には伝えましたか?
田原 芸名のことも含めて、父にはなにも言ってないです。興味のないふりをするので(笑)。母には言っているので、聞かされていたとは思いますけどね。
——デビューが決まった時も、お父様はなにも語らずだったと。
田原 全然。聞かない、見ない、知らん、なにも言わん、みたいな。現在もそのスタンスです。
デビュー当時の私はちゃんとしなきゃいけないのかな、みたいな気持ちがあったから、取材では「挨拶はしっかりしろって指導されました」とか答えてましたけど、そんなことひとつも言われたことない(笑)。父はまったくのノータッチでした。20歳になってからは、「ここから責任を取るのはあなた自身ですから」みたいな感じで、ほんとに何も言われなくなりましたね。