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《AV男優・沢木和也》「籍を入れるなら縁を切る」「女房の父親とはそれ以来一度も会えず終い…」妻と2人で歩んだ“波乱の27年間”

『伝説のAV男優 沢木和也の「終活」 癌で良かった』より#1

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 ただ、彼女自身は仕事も含めて俺という人間をとても理解してくれているんだ。俺が自分が六法全書だと思ってて何も聞き入れないようなヤツだとか、家に帰って来なくて当たり前だとか、周りに常に女がいるとかね。そんなどうしようもない男なのに、ヤキモチも妬かずにうるさいことを言わずに耐え続けてくれてさ。よく俺を相手にここまで頑張ってくれたなと感謝してる。

ぶどうを持ちニコニコの表情の沢木和也氏

 彼女は性格的に頭の切り替えが早くて、「自分は自分」っていうマイペースさや、自分の世界がしっかりある。あの人だから沢木の女房が務まったんだろうなって、俺達夫婦を知る人は口を揃えて言って来るよ。普通の女じゃ沢木の家族になるなんて無理だって(笑)。

練馬に3000万円の欠陥住宅を購入

 27歳の時に女房と結婚して、一大決心をして家族で住むための家を買ったんだ。俺の人生プランとして、24歳までに外車に乗って、いつかはクラウンに乗って、30歳までに家を買おうと考えていたんだけど、そのプランはクラウンがセルシオになったくらいで、全て実現できたんだよ。

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 ところが、その実現を急ぎ過ぎて大失敗してしまったの。建て売りで買った新築の家だったのに、これが酷い欠陥住宅でさ。あらゆる部分が手抜き工事なの。

 練馬で3000万円。新築で風呂場なども色々とカスタムしてその金額なので、決して悪い金額ではなかったんだけど、世の中甘くなかったね。台風や地震が来る度に揺れが酷くて、強めの風が吹いただけでも酒を飲んで意識を無くさないと眠れないくらい怖かった。

 しかも、この練馬の家には10年間住んだんだけど、家相も最悪だったのか、住み始めてからというもの仕事面で良いことがひとつもなくて、大暗黒時代が始まってしまったんだ。まあ酷い10年だったよ。