7巻でネタ的に終わるかなって思っています
――これからの目標などありますか。
伊奈 この漫画に関しては、次の6巻が来春くらいに出るのかな。そこまでのネタのストックはあるんですが、その次の7巻でネタ的に終わるかなって思っています。ですから、それまではきちんと描きたいな。しっかり終わらせたいなと思っています。
――それはネタがあったらその先に進むということですか?
伊奈 いや8巻にはいかないと思うので、7巻までしっかり描くということです。
――(同席していた担当編集者に向かって)そんなこと書いていいんですか?
担当編集者 毎回、言ってるんで(笑)。
――そうなんですか(笑)。
担当編集者 前は6巻で終わりだって(笑)。
伊奈 連載が始まるときは、編集者から1巻で終わりだって言われていました。
――そうでしたか(笑)。
伊奈 とにかく「描くときは薄めずに濃く描け」って言われているんで、いまあるものはちゃんと出そうと。ですから、とりあえず今は7巻までをきちんと描きたいですね。
私は、彼の邪魔をしたくないと思っていて
――漫画以外の目標はいかがですか? たとえばご夫婦のことについてなど、なにかありますか。
伊奈 私は、彼の邪魔をしたくないと思っていて。私は、彼にとってプラスになるようなことができるとは、思っていないんですよ。ただ、マイナスにはなりたくないと思っていて。今はそうあるかなと思うので、これからもやっていけたらいいなと思っています。
――プレゼントをもらいたいとかは?
伊奈 ないですね。漫画の中では欲しいという体にしていますけど、もともと私は欲しいものもないので。
ちなみに渡辺名人は、この漫画を何度も事前にチェックしているという。ただ、内容に関して何かを言うことはなく、棋士の段位が間違っていないかなど、事実関係をチェックしてくれるそうだ。名人が校閲をしている将棋漫画。やはり異色の漫画である。
(撮影:鈴木七絵/文藝春秋)