文春オンライン

2021/08/15

野村監督ならオコエをどう育成していったのか

「当時も今でも球界トップクラスのポテンシャルはもっているからこそ、色々な人が彼に注目し、アドバイスもした。本人も野球への取り組みは貪欲なので全部取り入れようとしていた。ただ一つ一つを消化しきれず技術が定着しないまま次のことをやっている節がありましたね」

 入団当初、2軍打撃コーチとしてオコエの成長を見守ってきた草野大輔氏はこう語る。

 入団会見時にオコエ自身が話した目標はトリプルスリーを狙える選手。もちろんその先はメジャーが視野。三段跳びで成長しようとするオコエと着実にプロ野球人としての技術的そして人間的基礎を作ってあげたい首脳陣とのギャップ。本人はもちろん周囲も伸び悩むオコエの育成に頭を悩ませていた。

「そろそろ(一軍に)出てこないと、野球人生が苦しくなってくる」という石井GM兼監督の言葉は重い。実際に外野手の辰己涼介を2018年ドラフト1位で獲得したのはオコエ自身の伸び悩みも少なからず編成に影響があったはずだろう。と草野氏は語る。たとえドラフト1位選手でもブレイクしなければ立場が危うくなってくるのがプロ野球選手のマイライフ。

「例えば野村監督であればオコエをどのように育成させたのか。人間形成に重きをおいたはずなので、髪型や生活態度などさまざまな制限をかけたのではないか。その代わりに1軍で使い切ったのではないかと思います」(草野氏)

 そういう点では野村監督の薫陶を受け、選手にも厳しく直言でき、且つメジャー流も取り入れられる石井監督との相性はものすごくよいんじゃないかと期待してしまう。そういえば石井監督だって野村監督に現役時代、毎日のようにボヤかれていたし。

 シチュエーション別打撃もできるようになっていて、チームとしても使いやすいバッターになりつつある。と草野氏がいう。たしかに13日の西武戦でも状況別に打ち分けつつ、しっかり力強く振り込む場面も随所に見られた。

 なんだか後半戦のオコエブレイクの予感が高まってくる。

 レギュラーが固まりそうでまだまだ流動的なイーグルス外野陣。後半戦しっかり結果を出して年俸アップ! そしてフェラーリあたりをゲットしてオフシーズンもいい感じでメディアを賑わせてほしいとと切に切に願うのである。

 だってそれがスターの役割なのだから。

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