今年で被害から11年目を迎える現場では……
今年の7月15日で被害から丸11年となり、現場の近くでは式典も行われた。だが、可児川豪雨災害は、地元でさえ人々の記憶から薄れつつある。
悲しい出来事は早く忘れたい。そう思う人もいるだろう。しかし、悲劇を繰り返さないためには、過去の惨禍を教訓として活かし、災害時の人的被害を可能な限り減らすことが何よりも大切だ。それこそが、当事者にならなかった人々の使命ではないかとも思う。
豪雨災害は、日本全国、いつどこで発生してもおかしくない。毎年のように頻発し、もはや他人事ではなくなった。豪雨に限らず、地震など様々な災害もある。自然災害は、必ずまたやって来る。
自分や、自分の大切な人に危険が迫った時、速やかに命を守る行動ができるだろうか。過去の出来事を忘れてさえいなければ、迷うことはないはずだ。
私は、可児川豪雨災害を忘れない。引き続き、手がかりを探す会にも、時おり参加し続けていきたいと思っている。