腰を抜かすとはこのこと。まさに日本昔ばなしの世界
なんだかすごいなと思いながら、とりあえず横になった。が、痛くて痒くて寝れない。まんじりともできずに、朝を待ち、翌朝一番に走って隣に行くと……。
「だめだ……」
観光バス、修学旅行のバスがいっぱい。学生さんの団体が列をなしていた。
朝一番でもダメだったかとがっくりきながらも一応、アドバイスされたし、久しぶりに電話繋がったし、と、三十三間堂へ。
で、混んでいる中、とりあえず、見た。1001体みた。じっくり、というよりも、せっかちな私は横目で観音様をみながら、すたすた歩きながら心の中で、切実に祈っていた。
「助けてください!」
顔は平静なんだけど、心は必死。もちろんても合わせお線香あげて、そして、ホテルへ。
まあ、お願いしたけど、いやぁ、しかし混んでたなあ、シャワーでも浴びるかと思って服を脱いだとき、「ぎゃーーー!」と私は大声を出したのである。
その日をいまだに忘れない。
腰を抜かすとはこのこと。まさに日本昔ばなしの世界。
「ない!」
すっかり、ではないけれど、あんなに赤く腫れてた蕁麻疹が、きれいに消えている。
そんなはずはない、そんなばかな、なのだ。だってすぐに治らないから。
メンタルのせいでもない。すぐ治らないから。
うーん、神通力って、ご利益って、本当にあるのだろうか。
まさに神業を体験してしまったのである。
思うに、誰もがそこで、というわけではなく、人にはそれぞれご縁のあるパワースポットなり聖地があるように思う。そこが、びたーんとタイミングがハマるとガチーンと神業が起こるのではないだろうか。