TBSの安住紳一郎アナウンサーがきょう8月3日、48歳の誕生日を迎えた。安住アナというと筆者は、ちょうど彼が人気を集め始めた20年ほど前に知ったこんな“伝説”を思い出す。何でも、彼の家にはテレビが8台あり、毎日同時につけては各局の番組をチェックしているというのだ。映画『コミック雑誌なんかいらない!』で、内田裕也演じる芸能レポーターが自宅に何台も置かれたテレビを眺めているシーンがあったが、まさかそれを現実にやっている人がいるとは! と当時驚いた記憶がある。

安住紳一郎 ©文藝春秋

 昨年、安住が出した著書(大学時代の恩師である齋藤孝との共著)によれば、8台のテレビは1997年にTBSに入社して初めてのボーナスで購入したものだった。当時、業界内では「とにかくたくさんテレビを見なさい」と言われており、それならば、たくさんの番組を同時に見たらいいじゃないかと考え、実行したのだという。さすがにいまは、複数のチャンネルを同時録画できるようになり、《もう同時にたくさんのテレビを見ることはなくなりましたが、ああいうやりすぎな感じの20代の一時期があってよかったと思っています》と、本人は振り返っている(※1)。

ネットをざわつかせたタフ過ぎる働きぶり

齋藤孝との共著『話すチカラ』(ダイヤモンド社)

 安住はこの9月27日より、新たに始まるウィークデーの朝の情報番組『THE TIME,』で月曜~木曜の司会を務めることが決まっている(金曜のみ俳優の香川照之が担当)。昨年には局長待遇に昇進し、「TBSテレビ総合編成本部 アナウンスセンター局長待遇エキスパート職 アナウンサー」という長い肩書を持つようになった。朝の8時までの時間帯は各局がこぞって情報番組を放送する視聴率の激戦区だが、そこへ局の看板アナウンサーにして局長待遇である彼を投入したことに、TBSの社運を賭けている感がうかがえる。

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 すでに土曜夜にはビートたけしと司会を務める『新・情報7days ニュースキャスター』、日曜午前中にはTBSラジオでパーソナリティを務める『安住紳一郎の日曜天国』と、生放送のレギュラーをいずれも10年以上続けている。そこに月~木に『THE TIMES,』が加わると、安住が休めるのは週1日、金曜だけということになる。先月17日には約8時間にわたる生放送『音楽の日』で中居正広と総合司会を務めたあと、土曜だったので夜10時からの『新・情報7days~』もこなし、ネットではそのタフぶりに驚嘆する声が上がった。