開会式直前の関係者“辞任ドミノ”に始まり、メダル候補のまさかの敗戦やダークホースによる下馬評を覆しての戴冠劇、コロナ禍で開催され、明暗含めて多くの話題を呼んだ東京オリンピック。ついにその長い戦いも閉幕しました。そこで、オリンピック期間中(7月23日~8月8日)の掲載記事の中から、文春オンラインで反響の大きかった記事を再公開します。(初公開日 2021年8月3日)。
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東京五輪が始まったのでいよいよ答え合わせができます。メダル獲得予想? いいえ、こちらです。
「夏に五輪をやって、お祭りムードのなかで総選挙」(自民党中堅・朝日新聞デジタル4月15日)
五輪が始まれば国民はお祭りムードになる。その高揚感で菅政権の人気もあがる。この手の政府・自民党のコメントが以前からあちこちで報道されていた。ちなみに上記は4月の記事。
では始まってどうなったか。
『五輪で消えた自粛ムード』(毎日新聞7月30日)
やはりお祭りムードになった。菅政権の見立て通りでした。さすがです。こんな記事もあった。
「五輪で『楽観バイアス』緊急事態宣言意味なさなく」(専門家・NHKニュース7月28日)
「楽観バイアス」とはオリンピックの開催でコロナを軽くみてしまうこと。ここでもポイントとして「五輪のお祭りムード」が指摘されています。
「楽観バイアス」を次々に確認
実は五輪による「楽観バイアス」は政府・自民党でも次々に確認されています。時事ドットコム(7月27日)はメダルラッシュで国民の五輪祝福ムードが高まることを期待する声を報じた。
「雰囲気がいい」(自民党幹部)
「政権に追い風になればいい」(官邸幹部)
「内閣支持率が好転すれば衆院選も早くやってほしい」(自民党の閣僚経験者)
皆さんうかつすぎてドキドキします。