トラブル続きの東京オリンピック・パラリンピックは、ついに海外代表選手から逮捕者を出す事態に至った。来日2日目にして酒に酔ったジョージア代表の柔道選手が傷害事件を起こし、その4日後、警視庁に逮捕された。外交問題にも発展しかねない事件としては異例のスピード展開だった。

 大会関係者が明かす。

「酔って警備員に大けがを負わせたのも問題ですが、彼の奇行はそれだけではありませんでした。加えて、最初は事を内密に処理しようとしていた日本側も無視できなくなった事情があります」

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 いったいどういうことか。

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100キロ級の柔道選手が警備員に暴行を加え、全治1ヵ月の重傷

 事件の概要を振り返ると、逮捕されたのは柔道男子100キロ級に出場予定だったズヴィアド・ゴゴチュリ選手(34)。滞在先のホテルで警備員に暴行を加え、全治1カ月の重傷を負わせたとされている。

 8月12日午前8時すぎ、事件は羽田空港に近い東京都大田区のホテルで起きた。開業を目前にし、新型コロナ対策のための海外選手団向けの隔離施設として貸し切られていたこのホテルには当日、ジョージアの選手17人とメキシコの選手14人が滞在していた。

 ジョージア選手たちは11日の来日時、選手団の1人からコロナ陽性者が出たため、濃厚接触者として隔離されることになった。ホテルにいたのは感染者ではなく元気な選手たちだ。隔離初日の夜からヒマを持て余したのだろう。早速酒盛りを始めたという。