2019年の「M-1グランプリ」で決勝に進出して一躍全国区になったオズワルド。しかし2人はそれぞれ別の家で、それぞれ別の芸人とルームシェア生活を送っている。
縦社会が徐々に崩れて新しい芸人像が模索されている空気の中で、オズワルドの2人はどんな芸人像、どんな将来像を思い描いているのだろうか。
――おふたりとも、別々に他の芸人さんとルームシェアをされているんですよね。賞レースのライバルになることもあると思うんですが、どんな感覚なんでしょうか。
畠中 僕の方は一緒に住んでるふたり(ナミダバシ・太朗、素敵じゃないか・柏木成彦)がどっちも漫才師なんですけど、わりとストイックな3組が集まってますね。
伊藤 ストイックっていうのが一番ダサいけど!
畠中 裏で努力してるタイプなんで。
伊藤 努力してる感じを出すのは俺がやるからいいんだよ。
畠中 俺は裏で闘志を燃やしてますんで。
伊藤 表で言っちゃってるから。
「生きやすいように生きたいんで」(畠中)
――伊藤さんもルームシェアの仲間と同じ大会に出ることがありますよね。
伊藤 言っても芸歴も違いますし、力を入れている部分が違うのでそんなにバチバチになることはないです。ただ、蛙亭とは『ABC』とか『ラフターナイト』とか同じ大会で競うこともあって、出た後にピリピリすることはありましたね。負けた日は部屋から出てこなかったり。まぁ俺だって大会で結果でなかったら悔しくて気が狂いそうになりますからね、それが自然だと思います。『M-1』のときも、当日はアドレナリン出てますけど、次の日は無茶苦茶悔しくなってきましたから。
――アドレナリンってやっぱり出るんですね。
伊藤 実際に出てるのかどうかはわからないですけどね(笑)。
――オズワルドはネタは肩の力の抜けた雰囲気がありますが、YouTubeなどで話していることは割と「ザ・芸人」という感じもありますよね。
伊藤 ネタの前半の部分の静かなイメージが強い人が多いんだと思います。後半では大きい声も出すし、下品な話も好きなのでそれを嫌がられることは確かにあります。でも、全部俺なのにとは思いますね。それはそれで愛してよ! というか。
――アイドルの葛藤みたいですね。
伊藤 アイドルの方は俺らの比じゃないと思いますよ。「こうであってほしい」っていう気持ちが強そうですし。
――畠中さんはどうですか?
畠中 あー、あまり人にどう思われるかはまったく気にしてないですね。自分が生きやすいように生きたいんで。
伊藤 性格がもう真逆なんですよ。