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R-1グランプリのネタはマネージャーとのやりとりから

――1本目のコントはいろんな人や物の心の声を代弁しながら、「どうせこう思ってたんやろ……ちゃうねん!」ってツッコんでいくものでしたよね。あのネタは、牧さんとのやりとりから生まれたものだったんですね!

ゆりやん そうなんです。2人のノリは、ほかにもめっちゃありまして。例えば、「お前、調子乗んなよ!」って私が怒ってるフリしたら、牧くんが「調子乗っちゃって」って(ゆりやんのネタで)返してきたり、私が「がっくし、がっくしうぃーん大学」って言ったら、牧くんが「はい! 僕、卒業生です!」って言ったり。あと、「お前なぁ、何考えとんねん! オドレ!」って怒ったフリして言ったら、牧くんが踊り出して「その“踊れ”ちゃうねん!」ってツッコむこともあります。

撮影/平松市聖 ©文藝春秋

――すごく仲がいいんですね。

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ゆりやん 最近は特にそうですね。その日あったことを朝昼晩、1時間くらい電話で喋ってまして。あまりにも私が喋るんで、「ゆりやんさん、あと5分くらいで出ないといけなくて」って予防線を張られることもあります(笑)。「これから岩盤浴に行くので、電話に出られません」って事前に連絡してくれることもありますし。

――具体的にどんなことを話されているんですか?

ゆりやん 私の恋バナが結構多いですね。お互い恋愛経験はほとんどないくせに、恋愛についてああだこうだ言い合って、牧くんは結局いつも私が納得する答えを言ってくれるんです(笑)。

 例えば、好きな人がいて応援してほしい時は「最高じゃないですか! その人、いちばんいいです。今まで辛かったんだから大丈夫ですよ」って励ましてくれますし、逆にフラれた時は「最初から思ってたんですけど、あの人はキモすぎた!」とか言ってくれたり。メンタルの調整もしてくれてますね。

大阪所属のままにしている理由

――まさに二人三脚ですね。吉本って、マネジャーさんが頻繁に変わるイメージがありますけど、ゆりやんさんと牧さんは長いですよね。それは、ゆりやんさんから会社に希望を出しているんですか?

ゆりやん いえ、お願いはしてないです。でも、私が大阪所属のままにしてるのは牧くんが担当じゃなくなるのが嫌やからです。

――吉本の芸人さんは全国区のお仕事になると東京へ引っ越してきて、東京所属になる方が多いですが、確かにゆりやんさんはずっと大阪所属です。会社が牧さんへの思いを汲み取って、ずっと牧さんを担当にしているのかもしれませんね。

撮影/平松市聖 ©文藝春秋

ゆりやん そうなんですかねぇ? 牧くん、仕事できひんってよくイジられてるんです。けど、「チッチッチ、ほんまはやってくれるけど、事実を伝えたら引っ張りだこになるかわ言わんとこう」って、いつも心の中で思ってます。

 牧くんはやったことないからやらないってことは絶対なくて。どうやったら実現できるのかを誰かに聞いて、わからないなりにセッテングしてくれたりするところがありがたくて。あと、待ち合わせ場所に私が先に着いてると、走ってきてくれたりするんです。それがすごく嬉しいんですよね。