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亡き夫から言われていた息子への教育方針

 それからも足繁く佳代さんのもとに通った。コロナ禍の現状について話すことも多く、同居している高齢の実父が感染しないか、このまま感染者数が増え続けるのか、東京オリンピックの開催やワクチン接種はどうなるのか、など気にしているようだった。

 逆に佳代さんから、

「お坊ちゃんは元気ですか?」

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 と聞かれることもあった。記者が子供のことを話すと、決まって「かわいいですね!」と嬉しそうな反応を示す。そして、自身の経験談として、圭さんの子育てについて教えてくれるのだった。

「うちの子は小さい頃は大人しくて、公園に行ってもバババッと走ったりしないし、みんながワーッと遊んでいても、何か黙々と一人お砂場でお城を作るような感じでした。

自宅のテラスで遊ぶ3歳頃の圭さん

 私は『勉強しなさい!』と叱ったことは一度もないんです。亡くなった主人からは常々『男の子には絶対に「やれ」と言ってはダメだよ』と言われていました。『必ず自分でハッと気づく時が来るから、その時まで待っていないと駄目だよ。潰れるよ』って。だから、私はむしろあの子にはよく『遊ぼうよ』って誘っていましたね(笑)。

 高校の時でしょうか、息子が『悪いんだけどさ、次のテストで90点以上取ったら、好きな物食べたい』と言い出したんです。私も軽い気持ちで『良いわよ』と言ったら、『90点以上ならお寿司、80点以上なら何々』って勝手に決めちゃって。

 そうしたら本当に90点以上取ったので、私も思わず『うわっ』と。約束したことを後悔しましたね。でも『後にも先にもこの1回ね』と言いました。だってテストは彼の問題であって、私の問題ではないですからね」

 佳代さんと圭さんについては、〈一卵性母子〉や〈佳代さんの操り人形〉などと、2人の母子密着ぶりを報じられることが多かった。

中学時代の眞子さま

「『マザコン』『教育ママ』だなんて書かれたりもしましたよね。50年以上生きてきて、初めて言われました。どこかの記事には私が『うちの息子はバイオリンの天才です』と吹聴していたなんて書かれていましたけど、あの子、全然下手ですからね(笑)。

 息子は全部自分で決めてやるタイプなんです。中学でインターナショナルスクールに進学することも自分で決めました。私の意見は『あなただったら、どうする?』みたいに、時々参考程度に聞くくらいで。基本的には『僕も頑張るから、あなたも頑張って』という感じなんですよね」

─圭さんとは頻繁に連絡を取っている?

「18年に米国留学してからは、それほど連絡は取っていません。このコロナ禍で、いつ帰ってくるのかも分からない。お店の休憩室にテレビがあるんですが、たまたま現地にいる息子が画面に映っていて、『ああ、元気にしているんだな』と思ったくらいです」

 仕事や息子については笑顔を交えて話す。だが、記者が肝心の結婚問題の話を切り出すと一転、佳代さんの表情は曇り始める。本来であれば、今頃、圭さんと眞子さまは結婚しているはずだった─。この3年半の苦労が一気に甦るのか、「書かれては困ります」と決して多くを語ろうとしない。ただ、ごくわずかではあるが、日によっては、つらい心情を吐露してくれることもあった。

写真:小学館(撮影:関谷知幸)、JMPA、宮内庁、共同通信イメージズ

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