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いじられる確率、遠隔コントロールされるスロット台…元闇カジノ店のオーナーが語る闇スロット店の“秘密”

「闇カジノ」 #4

2021/10/03

genre : ニュース, 社会

 闇スロット(以下・闇スロ)店に出入りしたがために身を滅ぼした有名人は少なくない。

 有名人の闇カジノ通いがスキャンダルとして報道されるとき、同時に闇スロも愛好していたことが明らかになるケースも多い。

©️iStok.com

 例えば2016年に発覚したバドミントン・オリンピック選手の桃田賢斗氏らが闇カジノ店で賭博をしていたことが発覚した事件は記憶に新しい。

 男子シングルスで日本人初のBWFスーパーシリーズ優勝を果たしたバドミントンの桃田賢斗選手と、BWF世界ランキング3位にまで昇りつめた田児賢一選手が闇カジノに出入りしたことは世間に大きな衝撃を与えた。桃田選手は闇カジノ店以外にも闇スロ店に出入りしていたことが後に明らかになっている。

 文春オンラインのスクープで明らかになったジャニーズJr.内ユニット・宇宙SixのY(後に解雇)の場合も、問題となったのは闇スロ通いだった。同記事ではパチンコ店と闇スロ店に出入りし“玄人のように”スロットを楽しむYの様子や、開店と同時に闇スロ店に入り閉店まで滞在した後に朝帰りするアイドルの姿が報じられた。現役アイドルが闇スロ店に出入りしていたという事実は衝撃的だった。Yは後にジャニーズ事務所を解雇となり、宇宙Sixは解散という憂き目に遭う。

 元闇カジノ店のオーナーで、業界に精通している漆原康之氏が語る。

「Yが通っていたのは新宿のKという店だと聞いています。あまりお金を使わない客なのに、報道が大きく出てしまった為にKは大慌てしていたようです。いまは店名をMと変えることを余儀なくされたようです。

 有名人の闇スロ通いが発覚しやすいのは、闇スロに強い『中毒性』があるからだといえるでしょうね。依存性が高いために闇カジノよりも足しげく通ってしまうことになる。だから週刊誌に追いかけられたらバレやすい。

 同じ理由で身を滅ぼす客も多い。大きな金額をかけないだけに通いやすく、つい回数を重ね、借金も重ねてしまう。店のオープン前から並ぶお客さんとかもざらにいますよ」

闇スロット店内の様子

打ちながら仮眠する客も…

 闇スロ店の営業時間は夜中(21時~翌朝10時)であるから客は朝まで目を血走らせてスロット台に向かうのだ。闇スロ→仕事という生活を何日も続け、オート設定で打ちながら椅子で仮眠するような客もいるという。中毒性が高いゆえに危険だともいえるギャンブルが闇スロなのである。

 じつは闇スロ店には“秘密”がある。今回の記事ではその秘密について掘り下げて行きたいと思う。

 漆原氏は06年に自らの闇スロ店を開業してから、他の様々な闇スロ店の開設に関わるようになった。

「私の店では闇スロはノーマルな形で営業していました。お客さんがちゃんと遊べる店をやりたかった。私が闇スロに求めていたものはみんなでワイワイ語り合える社交場という雰囲気です。前回お話しした野球選手Aもそれを楽しんでくれていたと思います。1万円を握りしめてドキドキしながらスロット台を初めて打ったという感覚を大事にしたいと、常々思ってました。ところが、いろんな店の立ち上げを依頼され協力し、その内実を知っていくにつれ闇スロ店の多くには“裏”があることが分かったのです」