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「高い=肌にいい」ワケじゃない? 化粧水を買うときに注目すべき“3つのポイント”《成分表示の読み方》

2021/11/12
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一次審査:エタノールが高配合ではない

 まず、一次審査はエタノールが成分表示の上位に表記されていないこと。エタノールとはアルコールのことです。

 エタノールは、一時的に毛穴が引き締まり、サラッとした使用感や清涼感もあります。しかし、実は揮発するときに物理的に毛穴が小さくなっているだけで、毛穴自体が小さくなっているわけではありません。また、揮発するときに肌の水分も奪ってしまうので、肌がどんどん乾燥してしまいます。

 ただし、通販限定製品や大量生産せずこだわって作った製品などはエタノールを上手くつかっているメーカーも。ただドラッグストアで探すのであればエタノール高配合のものを避けるのが合理的です。

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二次審査:保湿成分やエイジングケア成分が配合されている

 次に見るべきは、乾燥肌さんや年齢肌さんに必要な成分が入っているかどうか。化粧品子オススメの成分は、「ヒト型セラミド」、「ナイアシンアミド」、「レチノール」です。

 乾燥肌さんは、皮膚の角質層の細胞間脂質が減少し、バリア機能が低下してしまっています。セラミドは、細胞間脂質の50%以上を占める物質で、優れた水分保持機能を持ち、お肌のバリア機能も担う成分。肌の潤いを保つために欠かせない成分なんです。

 ただし、セラミドにはさまざまな種類があり、「セラミド配合」と書いてあればなんでもいいというわけではありません。ドラッグストアのプチプラ化粧水なら、選ぶべきはヒト型セラミド配合のもの。「セラミド1」や「セラミドNP」のように、セラミドの後に数字や英字が書いてあれば、ヒト型セラミドの証です。

 また、乾燥の季節に目立つのが加齢によるシワやハリ不足。エイジングケア成分配合の化粧水を選ぶことも大事なんです。

シワやたるみ毛穴などに打ち勝つ

 ナイアシンアミドは、シワ改善とシミ対策が同時にできる成分として厚労省に2018年に認可された成分。

 レチノールは、コラーゲンやヒアルロン酸などの美容成分を自分で育む線維芽細胞を活性化し、肌内部の水分保持力を高めてハリやツヤのある肌へと導いてくれる成分です。年齢肌やハリのない肌を引き起こす原因は、ビタミンAの欠乏が主な原因と言われています。レチノール(=ビタミンA)やパルミチン酸レチノール配合の化粧水をコツコツ使い続けると、乾燥だけじゃなく気になるシワやクマ、たるみ毛穴などの肌悩みに打ち勝つことが期待できます。

 エイジングケア成分というとお高いイメージがありますが、ドラッグストアのプチプラ化粧品にも配合されているので、ぜひ探してみてくださいね。