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同僚が下の毛を燃やし、社長は「2人きりになりたい」と…最悪すぎる“忘年会の思い出”

2021/12/09
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中島みゆきの本人映像を流し…「地獄のカラオケ」

 2019年末に同僚と取引先の忘年会に参加した松本さん(仮名・31歳・女性)は不毛な経験をしたという。会場でたまたま同じテーブルにつくことになったのが同業他社の男性2人。

 役職は部長クラスで40代と50代だったが、同じ業界の先輩ということで話が盛り上がり、そのまま4人で二次会に行く流れに。近所を探し回ったものの、忘年会シーズンでどの店も満員だったため、近場で唯一空いていたカラオケ店に入ることになった。

「先方は40、50代コンビ、こちらは30代コンビということで、最初は相手方のグループサウンズやメタルに手拍子を打ちつつ、我々も80~90年代ぐらいの曲を歌って和やかな時間が流れました。ところが終電間際になっても一向にお開きになる気配がない。

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 私も同僚も腕時計をチラチラ見て帰りたい素ぶりを見せましたが全然気づいてもらえない。今思えば、ハッキリ言えばよかったんですけど、先方の『いいじゃないですか、奢るから朝までいきましょう!』という言葉に押し切られてフリータイムの延長戦へと突入してしまいました」

©iStock.com

「気の合う友人とのオールでさえキツいのに、先方はお酒が回って下ネタを連発。カラオケの選曲もよりコアになって、その流れで学生時代の非モテエピソードをウンウンと頷いて聞くだけの地獄のような時間を過ごしました。さすがに3~4時を回る頃には先方も歌い疲れ、そこからはひたすら中島みゆきの本人映像を流してボケーッと始発までやり過ごしました。中島みゆきのおかげでなんとなく間が持って救われました」

このまま過去の遺物となってしまう可能性が高いのでは

 ようやく始発も動き出して店を出ることになったが、年末価格のせいで会計は4人で6万円超。明らかに青ざめた先方の顔を見て、松本さんは同僚と1万円ずつ出して解散したという。

「自業自得とはいえ、ちょっと高い勉強料になっちゃいましたね。今後は決して相手に気を使って無茶をするのはやめようと心に固く誓った出来事でした。忘年会に限らず、飲み会には自制心と断る勇気を持って臨みたいと思います」

 忘年会という名の飲み会、いくら職場の潤滑油とはいえ、メリットよりもデメリットのほうが多そうだ。コロナで一時的に開催されなかったことで、それに気づいてしまった人も少なくない。このまま過去の遺物となってしまうのかもしれない。

同僚が下の毛を燃やし、社長は「2人きりになりたい」と…最悪すぎる“忘年会の思い出”

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