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新宿・歌舞伎町で売春、自殺、暴行…「トー横キッズ」の取り締まりが強化される理由

 その名も「トー横キッズ」――。

 警視庁は12月5日までに、歌舞伎町で住所・職業不詳の氏家彰さん(43)に暴行を加えて死亡させたとして、傷害致死容疑で、亀谷蒼(あおい)容疑者(24)を逮捕した。18~26歳の少年ら3人についても、事件発生翌日の11月28日、同容疑で逮捕している。

事件が起きた歌舞伎町のビル(ANN NEWSより)

 警視庁担当記者の話。

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「少年らはトー横キッズの関係者と見られます。氏家さんは、キッズたちの面倒を見ていた世話役のような人。髪を派手に染めていたものの、ボランティア活動にも力を入れていました。ただ、少年らは『恨みがあった』などと供述していることから、何らかのトラブルがあったと目される。一方、亀谷は『自分以外の人間が蹴ったりしていた』と容疑を否認しています」

「東宝横」にたむろするキッズたち

 捜査関係者によれば、「トー横」とは、TOHOシネマズなどが入居する新宿東宝ビルの横、つまり「東宝横」を指す。

「様々なシチュエーションで“自撮り”した写真をSNSで共有する若者たちが数年ほど前から、自然発生的に集ったのが始まりとも言われます。ただ、最近は家出した女子中学生などが売春をしたり、飲酒をしたりと一部が無法地帯のようになっている。そんな彼らをトー横キッズと呼ぶようになりました。たむろするのは、毎日30人前後。半グレのようなコワモテではなく、色白で不健康そうな子が目立ちます」(同前)

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