――昨今は『探偵!ナイトスクープ』でゴキブリになりたい男性にゴキブリの動きを教える役や、『ジロジロ有吉』でインポッシブルの巨大昆虫と戦うコントをリアルに改変する役など、「クイズ解答者」ではない役でテレビに出ることも増えてきていますよね。
篠原 クイズというジャンルが戦国時代になって、今はタレントの方もクイズに強くなっていますし、私の知識は偏っているので、「いい時期に勝ち逃げることができたな、醜態を晒す前に逃げられたな」、と(笑)。とはいえ、また解答者としてやりたい気持ちはあります。
テレビの仕事をしつつ、書く方も続けていく
――慶應大学の大学院修士課程を修了して、2021年の春からは、日本大学大学院芸術学研究科博士後期課程に進学、 動物文学を研究・創作されているそうですが、どんな勉強をされているのでしょうか?
篠原 昆虫食の論文を書き上げて、今は、神話や民間伝承など「文字」という記録に残る範囲で、昆虫が古今東西でどういう描かれ方をされてきたのかを、ハチとカイコを柱にして研究しています。残された文献の中には、本当のこともあれば膨らませた話もあるんですけど、それも含めて「古くから人間は虫にどういうイメージを抱いていたのか?」を探って文章にまとめているんです。こうした研究から得た知識を活かしつつ、地球上にはすごくふしぎな生物や植物がたくさんいるので、そういうものをモチーフにした小説も書き始めています。
――それは楽しみですね。テレビの仕事をしつつ、書く方も続けていかれるんですね。
篠原 はい、もっとたくさん書いていきたいと思っています。