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「静岡はまったりしてますよね(笑)」

――30代に入る頃には、『くさデカ』に出演されています。1999年から始まった静岡のグルメ番組で、2021年6月には放送1000回を突破。最高視聴率も25%を超えるほどの人気番組で、平畠さんは20年以上に渡って番組の顔として活躍されています。まず、静岡の番組からオファーが来たときは、どう思われましたか。

平畠 んー、それは東京でお仕事をする、東京の番組に出るっていうのと変わらなかったですね。場所が静岡のテレビというだけで。

 

――東京のテレビと静岡のテレビで、なにか違いのようなものは感じますか?

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平畠 東京でも静岡でも、そんなにいっぱい番組に出てるわけじゃないですし、特に静岡では『くさデカ』に出させてもらってるだけなので、それがザ・静岡なのか分かんないですけど……。でも、基本、静岡はまったりしてますよね(笑)。ロケの段取りとかテンポ感とか。これが大阪の芸人さんだったら、「何待ち?」とか言うやろうなって。でも、僕はそういう空気感も嫌じゃないですね。

――東京と比べて、地方の番組の方が自由にやれる、みたいな部分はありますか?

平畠 それはどうですかね。ローカルの番組でも、そもそも呼ばれないと出来ない仕事じゃないですか。だから呼んでくれた人の期待に応えるために、自分に何が出来るか考えますね。まぁ、そんな風になったのも最近のことなんですけど。おじさんになったのかな(笑)。

仕事は「これでええんかな?」の連続

――静岡でこうした番組と出会えたことは、どのように捉えていますか。『くさデカ』で、より自分の良さ、力を発揮できたな、と感じることはありますか?

平畠 いやぁ、わかんないすよ。こういう仕事って、なんか「これでええんかな?」が続くことが多いので。その葛藤が面白いとも言えるんですけどね。ありがたいことに番組の視聴率もいいですけど、その理由も正直わかんないです。もちろん、俺が出てるからだとも思ってなくて。こだわりもないし、その瞬間瞬間を頑張っている感じです。

 

――平畠さん自身が、静岡の気質に合っていたのでしょうか。

平畠 ベタに言うと、人のあったかさとか街の雰囲気、食べ物、気候なんかは自分に合ってる気がします。今は、番組が無くても静岡に行こうってなるし、一時は静岡に住んで、そこから東京に来てもいいかなって思って、本気で家を探したこともありました。ただ、視聴者の中には僕が静岡出身って思ってる人もいるみたいなんですけど、「いや俺ガンガン大阪弁喋ってるよ」って。逆にそう思ってもらってすみません、みたいな感じはあります(笑)。

――かなり馴染んでいますね(笑)。地元、大阪に対する感情とは、また違いますか?