ラジオを聞いているのと変わらない
みんな暇だからなのか、いつもなら出席者が減っていく大人数の授業が、今年は受ける人数がずっと変わらないって話を聞きました。でも、それって単にZoomを流している人がいるというだけで、実際にちゃんと話を聞いているかは先生たちだってわからないと思います。Zoomは単に流れているだけで、授業に集まっているということにはならないはずです。
そりゃあ3年生や4年生はオンラインでもいいでしょう。だって、ゼミやサークルも経験してきて、みんなどこかしらのコミュニティーに所属しているじゃないですか。上はもう友達だっているから、まったく困らないですよ。僕たちはそんな機会がないんです。僕は、勝手に放り投げられているような気分です。このまま、何もなく4年間ずっとオンライン中心のままだったらと考えますよ。それって本当に学位のためだけに大学に所属していることになってしまいますよね。それが大学生活なのかと思ったら、僕の4年間って一体なんだろうなぁと思うでしょうね。
東京大学2年生、Nの戸惑い──
去年は、朝から大学に行って、サークル活動やって夜に帰るという生活をしていました。去年と今年の違い……。うーん、違いが多すぎて、やったことがないことばかりをやるストレスがありますよね。
時間の使い方がわからなくなりました。大学に来るまでの間は何をしていてもいい自由時間なんです。本を読んでもいいし、スマホを見ていてもいいしっていう時間です。今年は自由時間がすごく増えてしまい、それにかえって戸惑いました。本当はやることはあるんですけど、生活のリズムが違ってしまって、あれ、自分は今まで何をしていたんだっけ? と思うことがありました。時間の感覚が調整できなくなってしまったみたいな感じです。
オンラインの授業ですか? これはラジオですよ。ラジオだから、流しておけばいいって感じです。カメラもオフを求められることが多いから、あとは適当に声だけ聞こえてくればいいかなくらいです。その間に好きなことやサークルのことをやっていても問題ないですし、効率はいいかなと思います。