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 精神科医が書く診断書は障害年金、休業手当などその用途はさまざまで、患者の生活に直結する大事な場で必要となることも多い。その内容によって、障害年金の等級が左右されて受給できる金額に差が出るため、患者側も中には「症状をひどく書いてほしい」という希望が出る場合もあるようだ。

谷本容疑者が入院している病院 ©文藝春秋

「しかし、書けないものは書けないんです。納得してもらうためには、対話を重ねていくしかない。それで転院する患者もいます。また、薬を多く出してほしいと言われるケースもあります。こちらも出せないものは出せない。

 多くの方が勘違いしていますが、開業医であっても診断は基本的にガイドラインに沿って行っているので、好きに診断書や処方箋を出すことはできない。本来はどこで診療を受けても同じ結果になるというのが基本なんです」(益田院長)

診断書も処方箋も“患者の言いなり”になるケース

 こうした精神科へでのトラブルは、他の精神科病院でもあることだという。東北地方の精神科勤務の50代女性も、実際に起きた出来事を明かしてくれた。

規制線が張られた男の自宅 ©文藝春秋

「診断書などをめぐるトラブルは日常茶飯事ですよ。例えば待合室ではイチャイチャしていたカップルが、診断室に入ると急に体調が悪そうにして静かになったり。『これは演技なんじゃないかな』と思うこともあります。

 私が勤める病院には複数の先生がいますが、先生によっては文句を言われたらすぐに診断書を書き換えてしまうこともあります。こちらとしては納得できませんが、そういう先生ほど患者さんには人気があります。揉めるくらいなら、書いちゃうんですよね。処方箋も同様で、先生によっては患者の言いなりになってしまう人もいます」

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