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「あ~あ、人生やっちゃったね…」一流アイドルから会社員ライターに転身した大木亜希子が初対面の男性からかけられた“衝撃の言葉”

『博報堂生活総研のキラーデータで語るリアル平成史』より #1

2022/01/16
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 この結果からすれば、お金は結婚生活において最重要とまではいかないものの女性のほうがお金は大事だと考えており、「恋愛と結婚も別モノ」と現実的に考えている傾向を感じる。

 そして、とくに女性は恋に仕事に人生に迷い、彷徨いながらも必死で生きている傾向が見えてきた。

「それなりに形になる」と信じて生き抜く

 私は、この結果を知るまで、自分以外の誰もが用意周到に戦略を立て「老後まで人生安泰」というような心持ちでいると思っていた。

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 しかし案外、多くの人(とくに女性)は、不安を抱えたまま、その不安を放置して生きているのかもしれないという予感が芽生えた。

 その予感は、私にとって救いでもあった。

「ライターなんて仕事、どうしてやろうと思ったの? あんま儲からないだろ?」

 という屈辱的な言葉を浴びてから、私の人生は大きく変化を遂げた。

 さまざまな苦労があったが、一定の経験値を積んだ今では、あのマウンティング男に感謝している。

 たとえ「儲からない」というレッテルを貼られたとしても、儲かるまで頑張り続けたいと思うほど夢中になれる仕事がライター業だったと時を経てわかったからだ。

写真はイメージです ©iStock.com

 私たち大人は、学校を卒業した途端に「はい、働きなさ~い」、「はい、恋愛しなさ~い」と世の中に放り出されてしまう資本主義社会を生きている。

 学校で教わることは“基礎練”だけで、何も応用力を持たないまま世間に飛び出すのだから紆余曲折があって当然だ。

 選んだ道が、会社員でもフリーランスでも、それ以外の道でも、誰しもいつかは「それなりに形になる」とこれからも信じ生き抜くしかない。

 そして失敗を繰り返しても必死に生きていれば、「自分らしいキャリア」に繫がると私は信じている。

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博報堂生活総研のキラーデータで語るリアル平成史 (星海社 e-SHINSHO)

博報堂生活総合研究所・編

講談社

2021年12月24日 発売

「あ~あ、人生やっちゃったね…」一流アイドルから会社員ライターに転身した大木亜希子が初対面の男性からかけられた“衝撃の言葉”

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