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1年中毎日ショーを入れている景気の良いホテルのラウンジがありました。本物さながらのジャングル風呂が有名で、“はだか天国”のコマーシャルでお馴染みの琵琶湖のホテル紅葉です。紅葉パラダイスという遊園地も敷地内にあって、70年代はレジャーランドとしてもポピュラーだった人気のホテルです。
支配人から「なんと殿下がショーを見に来る」
大きな演芸ホールでは松竹ダンシングチームなど、子供からお年寄りまで楽しめる大人数のレビューショーが入っていました。ヌードショーのあるラウンジはホテルの最上階にあって、琵琶湖が見渡せるミッドセンチュリーな雰囲気のクラブでした。お客さんはホテルの宿泊客から近所の人まで。ヌードダンサーは15日交代でいろいろな踊り子さんが順番に入ります。私も年に3、4回はここで踊っていました。エレクトーン奏者、台湾の芸能チーム、そしてピンクヌードショーなどが入っていました。
近くには高松宮杯が開かれる大津びわこ競輪場があり、殿下は毎年このホテルを定宿にされていました。ちょうどその滞在された日に、私がショーで入っていました。
「ワシもショーが見たい!」と言われたとか言われなかったとか。なんと殿下がショーを見に来ると言うのです。支配人が楽屋にやって来ました。
「今日は全部脱がなくて良いから。4曲のところ2曲でやってくれへん? 穏便に!」
「誰の前でも平等にショーをする」それが私の信念でしたが、それじゃあヌードショーにもならないじゃん。そう思いながら承諾しました。いやいや、やっぱり脱いじゃおうかな。えへへ。