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――男性器は、一貫してバナナを代替品に使っていますね。

克・亜樹 これも続けているとエロくないなと分かってはいるんですけど、あくまで作品としてはコメディ寄りですから。

優良さんの名前の由来

――主人公夫婦である優良と真の名前には、なにか由来がありますか? 優良と書いて「ゆら」と、いかにも善良な人だと感じられる名前なのですが。

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克・亜樹 優良さんの名前は悩んだんです。担当には「名前? 由美とかでいいじゃん」と言われたけど、「そんなありふれた名前でいいわけない!」と思って。パッと最初に優で「ゆ」が浮かんで、良は吉良上野介みたいに「ら」で読ませられるな、と思い「優良」に決めました。

 僕はショートカットが好きなもんで、当初は髪の短い女性をイラストにしていたんですよ。でも、名前を優良に決めたら、ロングのほうが名前のイメージに合うなと思って。連載開始ギリギリで変更しましたね。個人的には、長い髪のキャラは描くのも面倒なんですけどね。真のほうは優良が決まってから決めました。意味合い的には直球で、真実の「真」で行こうと。

優良さんのロングヘア―は名前のイメージから決定された ©克・亜樹/白泉社

――703話(72巻)で優良と真は子供を授かりますが、これは当初から克先生のなかで描く予定はあったのでしょうか?

克・亜樹 ふたりが結婚して3年目あたりで、赤ちゃんが欲しいと考える頃なんじゃないかって。僕もそういったエピソードを描きたくて準備を進めていたんですけど、当時の編集長から「もうちょっと待ってくれんか」と。編集部で「子供ができるのは、ちょっと違うのでは」的ムードがあったんです。読者が憧れるヒロインである優良さんを母にしていいのか、みたいな。でも、僕は優良さんと真が子供を授かった後の話も描きたいと思ってましたから。そうやって編集とやり取りするうちに時間が過ぎていって、結婚6年目で妊娠と出産を描くことができました。