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最初の入り口は「図書館でした」…陰謀論を信じた主婦が振り返る、ハマってしまった「3つのきっかけ」

2022/01/13
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夫とケンカし、「Twitterで話ができる人を」と

――以前仕入れた情報が、別の方向からの情報により補強されていくような感じだったと思うのですが、その後、行動に変化はありましたか? 

「夫とは経済の話ですでに一度喧嘩をしていたのですが、友人から教えてもらった動画を見た翌々日くらいにまた喧嘩をしました。動画で見た話をすると、それまで話をきいてくれる人だと思っていた夫がめちゃくちゃ怒るので、とにかくびっくりした覚えがあります。同調してほしいと思っていたわけではなく、一緒に調べて欲しいと思っていただけなのに、って。

 そこで、話を聞いてくれて、一緒に考えてくれる人を探さなきゃと考え、Twitterをはじめて、反コロナの人をフォローしはじめました」

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――そこから、反コロナ、反ワクチンの人々とつながったと。インターネット上での活動から、リアルでの活動にも参加するようになったのはどのようなきっかけがあったのでしょうか。

「フォローしていた、同じ地域で活動している反コロナの人が主催する、マスクをしないで街を歩く『サイレントウォーク』に参加したことです。当時のわたしはまだ半信半疑のような部分もあって、ただお話がしたい、というスタンスだったのですが、集まっている人たちは、『真実をみんなに伝えなければ』という感じでした。

 そこからは、Twitterでも同じような反ワクチン、反コロナの意見ばかり目にするし、リアルでの人間関係もできるしで、一般的な考えとは真逆の考えがどんどん強化されたように思います。『内海さんも、真実を言っているから医療マフィアに叩かれているのだ』と、思いましたね」

――陰謀論を信じていない人たちとの関係はどうでしたか? 

「同じように陰謀論を信じる人の間ではこういった話をしましたが、そうではない一般の方の前では『インフルエンザの方が死んでない?』とほのめかすくらいにとどめていました。

 反コロナや、陰謀論を信じている人同士では『一般的な社会ではなかなかわかってもらえない』というのは、よく話題に上りましたね。ふだんの生活でそういった発言をするとトラブルになるので、心を癒やすために反コロナの仲間と会っているという人もいました。みんな、『こういう話をすると安心するよね』と」