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今度は地中配管の問題が発生

 払うものをたっぷり払い、さあ工事にかかろうと思ったら、隣地に戸建てを建てている不動産屋さんから「おたくの家への水道管とガス管がうちの土地を通っている。管を撤去してほしい」という驚愕の連絡が入ってきました。

 
今回は土地の前面道路に埋設管があったが、遠くから管を引っ張る場合は大きな費用がかかることも

 そんなわけないだろうと図面を引っ張ってみたのですが、隣の戸建ても地主が同じお寺さんで、隣の家からこちらの戸建てに向かうように配管を埋設していたらしいのです。どちらも同じ地主さんなので、昔はそれでよかったんでしょうね。

 お寺さんに間に入ってもらうことも考えたのですが、店子同士のトラブルに巻き込みたくありませんし、月5000円の地代で贅沢を言うとバチが当たると思ったので、泣く泣く自腹で水道管とガス管を引き直しました。

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 借地権の場合は「周りの土地も同じ地主さん」というケースが多いでしょうし、似たような配管になっているケースもあると思います。配管の引き直しには土地や通路の権利者の許諾が必要ですし、とんでもない金額のお金もかかるので、マジで気をつけてくださいね。

借地権はしょせん他人の物

 そんなこんなでトラブルだらけの工事でしたが、地主さん、仲介さん、管理会社さん、そしてリフォーム屋さんがみなさん誠実でいい人で、なんとか課題をクリアして完成させることができました。

 メンバーに一人でも協力的でない人がいたら、こじれにこじれて塩漬けになるか、売ろうにも承諾料という地獄ルートになっていたと思います。自分の場合は本当に運が良かったです。

 この一件で、借地権の物件はトラブルが起こった際の退路がかなり狭いし、築古や中古だとリスクがさらに高まると感じました。

 借地権つきの建物はしょせん、他人の土地に建っているものです。できれば大手の建売や新築の区分など、リスクがなるべく少なそうな物件を選んでくださいね。

 ボロボロの借地権付き戸建てやアパートは私が気合いで現金買いしますので、残しておいてください!