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 建物の目の前には駐車場があってたくさんクルマが止まっていて、正面の階段を登った先には郵便局があるようだ。DERUPARA、デルパラってなんだ。郵便局とどんな関係があるのだ。と思って見てみると、デルパラはどうやらパチンコ店らしい。つまり、パチンコ店の建物のテナントとして郵便局が入っているという、まるで摩訶不思議な共存関係がそこに成り立っているというわけだ。

 ちなみに、このデルパラは2015年までサビア飯能店という商業施設であった。それが閉店し、入れ替わるようにパチンコ店が入って郵便局もそこに、というのが経緯だ。サビアは飯能市民の憩いの場だったようで、それがパチンコ&郵便局に生まれ変わったというのはなんとも言えない時の流れの無情である。

 

真っ直ぐ進むと大きな橋が…「川の上流側を見ると、もう山になっている」

 デルパラの脇をさらにまっすぐ進むと、ほどなく飯能大橋という大きな橋に出る。その橋が渡されているのは入間川。関東山地に端を発して飯能市内で平地部に入り、入間市や狭山市を経て川越方面に向かって北流、川越市内で荒川に合流する一級河川だ。

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 飯能大橋から川の上流側を見ると、もう山になっている。山の上にはそれを切り開いてできた美杉台というニュータウンがある。さすがにそこまで行くことはしなかったが、きっと美杉台通りという駅前通りの名前はそのニュータウンに由来しているのだろう。

 

一見「何も珍しくないような光景」だが…

 このあたりで駅に戻り、駅の西側をぐるりと回るように歩いて北口側に向かうことにする。その途中ではすべての列車がいったん行き止まりになる飯能駅の車止めのすぐ脇を通る。車止めの向かいには稲荷神社と並んで消防署。以前には消防署のあたりまで線路が延びていた。

 北側に回ると、PePeの脇にはこれまたロータリーがあって、バス乗り場からはムーミンバレーパークに向かうバスも出る。こちらにも駅からまっすぐ伸びる大通りがあって、まさに飯能のメイン通りたる雰囲気だ。南口の大通りにはたいして商店のようなものはなかったが、北口は金融機関からチェーン店まで、東京郊外のベッドタウンの駅前にはよくあるような店がひととおり揃う。