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超大企業だけど、ベンチャー企業並みのコスト感覚…トヨタの会議はなぜ「30分」なのか

『トヨタの会議は30分』(山本大平 著)――ベストセラー解剖

2022/02/09
『トヨタの会議は30分』(山本大平 著)すばる舎

 著者は京大の大学院を修了後、トヨタ自動車で新型車の開発業務に長年従事。その後、TBSテレビ、アクセンチュアを経て、現在は起業したマーケティング会社で代表取締役を務める。そのキャリアを支えたのが、トヨタで学んだビジネスコミュニケーション。本書には会議術、思考法、教育法など多面的なその知恵がまとめられている。

「トヨタは大きな会社なので、保守的な印象をお持ちの方も多いかもしれません。私もそうだったので、著者からの原稿を読んで、良い意味でイメージを裏切られました。その驚きを多くの方にも味わってもらえるように意識しながら編集しました」(担当編集者の菅沼真弘さん)

 たとえば、タイトルにもなっている「会議は30分」。漫然と60分以上に設定しがちな会議を、本当にその長さが必要か問い直し、実際に切り詰めてみる。そこにはベンチャー企業並みのシビアなコスト感覚、たえず業務体制を効率的に「カイゼン」しようとする攻めの姿勢が表れている。

 そうしたドライさの一方で、ウェットなノウハウもあるのが特徴的だ。

「パワハラは論外ですが、ベテランが若手に仕事に真剣に向き合う大切さを教えるときには、厳しく鍛えることが必要な局面もある。そうしたノウハウが書かれた部分は、私もグッと来ました」(菅沼さん)

2021年4月発売。初版2万部。現在8刷10万部(電子含む)

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