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同期はピース綾部、ウーマン村本、キンコン西野…「あの世代の“以前”と“以後”では大きな差がある」なかやまきんに君(43)が語る、芸人に起きた“ある変化”

なかやまきんに君さん インタビュー#3

2022/02/18
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 ――天狗にならずにいられる秘訣って、なんでしょう。 

きんに君 やっぱり「スベってしまうところから入ってる」というのが大きいんじゃないですか。例えば一回「うまくいった、ウケたな」と思っても、次の現場で「ああヤバいな」「自分まだまだだな」みたいな、その繰り返し。 

 筋トレ自体が常にそれの連続ですしね。僕が体を鍛えて、去年大会で優勝して、そうするとみんな「すごいですね」って言ってくれるけど、僕の中ではようやくスタートラインに立てたかな、くらいなんです。というのも、ジムにはめちゃめちゃでかい人いますし、雑誌見たらとんでもない人いますし。

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 だから常に自分は初心しかないんですよ。足りないからこそもっと頑張る、どうやったら効くのかな、どこまで食事を管理したらいいかなと。「まだまだだな」というのがずーっとある感じですね。 

 

――筋肉は、上には上がいる。 

きんに君 そうなんです。調子に乗ってる暇あったら、どうしたら筋肉つくのか考えてたいですね。筋肉芸なんて常に不安定で、現場によっても空気によっても、絡ませてもらう人によってもどうなるかわからない。ウケてもたまたまだったり、他の人のおかげのことが多いです。 

常に足元を見て、トレーニングをやる

――では、仕事がうまくいっていても、プライベートにはあまり変化はない?

きんに君 今、それなりに収入があっても、別に車が欲しいわけでもないし、今日着てきた服なんか3、4年着てます。いつも同じ服なんです。 

――欲望はあまりないか? 

きんに君 そうですね。「これはたまたまだ」というのが、常に頭のどこかにあるのかもしれないです。

 だからといって、すごい節制しているわけじゃないですよ。食事は筋肉をつくるために摂って、お酒も全く飲まず、無駄遣いすることはあまりないってだけなんですけど。今日ももちろん電車で来ましたし。

――マジですか(笑)。 

きんに君 はい。アメリカ帰りの頃に一回どん底を味わっていますけど、いつかまたそうなっても慌てないでいられるでしょうし、逆にどんなビッグビジネスがきたとしても「今はたまたまなんだ」と思えます。

 常に足元を見て、まずは自分にとって大切なトレーニングをやる。「ザ・きんにくTV」を見てくれている人のためにも、まずはそこだなと思っていますね。 

 

写真=平松市聖/文藝春秋
撮影協力=ゴールドジム渋谷東京

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